クローズアップ”多動” ~成人年齢を迎える多動児の軌跡~
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重度知的障害かつ自閉症の長男・太郎は言語発達遅滞、多動、他害(ときどき自傷)…と、発達障害界隈の国士無双(何のこっちゃ🤣)というか、まあ、平たく言えばもの普通の子の何十倍も手のかかる子です。
これまでいろんな記事を書いてきましたが、そういえば多動について深く掘り下げたことがなかったな、と思いまして。
今回は「多動」についてのまとめ記事を書いてみようかと思います🖐️
実は多動のピークは未就園児時代だった
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多動についてはこれまで何度も記事を書いてきていますが、直近では例えばこんな☟
幼児期、なかでも未就園児時代は本当に大変でしたよね…。
幼稚園や小学校のように毎日外に出る予定があるわけでもない。
でも我が家の多動児は1日家でじっとしていられないので(有り余った体力のせいで家の中が破壊されてしまうので😂)外に連れ出さなければならなかったんです。
それこそ、365日、毎日のように。
幼稚園に入園する1年前から週1回ペースで療育に通っていましたが、療育さえも「貴重な外出先」としての認識でしたね😂
他害もあるので行き先はどこでもいいわけでもなかったので。
幼稚園に入園してからも長期休みは辛かったな😂
家に居ても外に行っても、心が休まる時などひと時もなかった幼児期でしたが、太郎の多動が始まったのはいつからだったかというと、こちら☟に書いていますが1歳過ぎたころからですね。
そこからは数々の武勇伝をたたき出した太郎くんです🤣
太郎がこんなにも多動児だというのに、うちの夫の会社はブラック企業で😂
平日はもちろんワンオペ。長期休暇もほぼワンオペ。両親は遠方住み。一時保育の利用はチケットぴあ状態。
なので、この多動児の育児をワンオペで乗り切るために、使えるものは何でも使っていましたよ😸
こんなスーパー多動児の太郎くん、学童期(小学校入学~)はさぞかし大変だったろうと思われますよね。
ところがそれがそうでもなかったんです。
思えば多動のピークは未就園児~幼稚園年少さんだったな、と。
この時期は何だったかと言うと、本格的な療育を始める前の時期ですね。
適切な療育効果で椅子に座って指示を受けられる子に成長
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太郎は幼稚園年少さんになる1年前から行政が行っていた療育に週1回通っていましたが、この療育というのがそりゃあもう自由な感じで😂
療育とは名ばかりの環境・内容でしたね。
8人ほどのクラスに先生が1~2人(補助の先生は居たり居なかったり)。
ほぼ先生が1人だったので、基本的には母親が自分の子供にべったり付き添い、二人羽織状態で参加していましたよ😂
あ、母子同伴タイプの療育だったんです。
先生の指示に従えていたのはママたちだけで😂
子供たちは皆自由に走り回ったり、ゴロゴロしていたり。先生に対して視線すら合わせていない状況でしたね。
まともに参加できていた子供は軽度知的の1~2名くらいだったかな。
あとはもう本当に自由。自由広場的な空間😂
それでも当時はありがたかったんですけどね。
周りに気を遣わなくていい行き先の一つとして利用できていましたから。
ただ、このままでは不味いという危機感はありましたから、太郎が幼稚園に入園した年少さんの春、行政の療育施設を辞めて民間の療育施設に移ったんですよね。
そこは当時は最先端だったTEACCHプログラムもとにした療育プログラムを行っていました。
●1クラス7~10名程度の子供に心理士2名
●カリキュラム:時間内に集団指導と個別指導の両方を行う
●療育内容はTEACCHプログラムをもとに構築
●週1回。朝9時スタート12時終了。給食無し(訓練の一環としてオヤツを食べる時間あり)
●完全親子分離
この療育はとても素晴らしく、太郎は初めて大人の指示に対して注視することができるようになったのです。
もしもこの療育が週1回ではなく、毎日行われていたら。
おそらくとても伸びただろうな、と今でも思います。
けれども週のうち残りの4日は幼稚園、しかものびのび系の幼稚園😂
教室では机と椅子が用意されてあるタイプの園ではなく、基本的に子供たちは机無しの椅子に座るか、もしくは床に体育座りをして先生の話を聞いていました。
外遊びの自由時間もとても長くとってある園でしたよね。
太郎にとっては誘惑が多い園だったのだと思います。
教室では他の子が体育座りをして先生の話を聞いている間、太郎は床にゴロゴロするか立ち歩くか。
酷いときは後方で一人、玩具で遊んでいたのを見かけたことがあります😂
年少さんの間は「THE・多動児」といった様子でしたよ、太郎は。
それが、年中さんになってから、太郎はもう一つ、別の民間の療育施設に通うようになったんです。
そこは小学校に入学してからの環境を意識した、集団療育を行っていました。
●1クラス7~10名程度の子供に心理士2名(担任と副担任)
●カリキュラム:小学校のカリキュラムを想定した集団行動
●週1回。午前中3時間程度。給食無し(訓練の一環としてオヤツを食べる時間あり)
●完全親子分離
施設には幼児サイズの小さな机と椅子が並べられた、小学校の教室をミニサイズにしたような小さな部屋をメインのワークエリアとして使っていて、小学校の時間割(1時限30分程度を4コマ、音楽や国語、体育などの内容)を意識したカリキュラムを行っていました。
私は最初「まず太郎が5分だって椅子に座っていられるわけがないよ」と思っていましたよね。
ところがそんな予想をいい意味で裏切ってくれたんです。
太郎は初回から一度も経ち歩くこともなく、ずっと椅子に座って先生の話を聞くことができたんですから✨
これはどんなマジックなのかというと。
まず、物理的に動きづらいというのが大きいかと思います。
それは「机があること」に他なりません。
これが多分、椅子だけだったらすぐに腰が浮いてしまっていたかと思います😂
それからもう一つ。
周りの子も全員大人しく座って指示を聞いていたということ。
この頃の太郎は言葉でのコミュニケーションが皆無だったこともあり、周りの子の様子を見てからワンテンポ遅く行動することが多かったのです。
こうした理解できない環境に入れられたときにはことさら周りの子の模倣をしていたのだと思います。
周りの子たちは太郎よりも数か月早くからこの療育を始めていたこともあり、とても静かに指示に従えていました。
太郎にとってはさぞ居心地の悪い環境だったのかもしれませんが😂
けれどもこれがとてつもなく良い効果を生んだのだと思います。
机と椅子が並んでいる、こういう場所では「立ち歩かずにお喋りを控えて先生の話を聞くもの」という習性がついたんですから。
幼児期のよくわからない時期に、ここはこういうものだという常識を植え付けた。
ある種洗脳のような感じですかね😅
学童期に、年を重ねるにつれて自閉症ならではの「こだわり」が強くなり、自我が芽生えてからは「自分の頭で考え、自分のやりたいようにやる」ようになり、問題行動を修正するのがとても難しくなってきています。
だからこそ、変なこだわりができる前に、「ここはこういうものだ」というルールをルーティン化させることができて良かったとシミジミ思います。
これ、実はトイトレや偏食、その他の躾においても同じことが言えるんですよね。
早期療育が大切だという理由の一つとして、「こだわり」が強くなる前にやる、というのがあるんじゃないかと私は思っています。
医師から「本当の多動はこんなもんじゃない」と言われた理由
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太郎が年長さんになり、事情があってのびのび幼稚園を転園することになったのですが、新しい園が基本的には机と椅子に座って生活するスタイルだったことが功を奏し、太郎は「椅子に座って指示を待つ」というルーティンにすっかり慣れていきました。
この頃ももちろん多動が治ったわけではないです😅
ただ、親や教師の手を振りほどいて勝手に走り回ったり歩き回ったりすることが激減しましたね。
動きは相変わらずの多動ですが、指示に従えるようになったということです。
ただ、座っているあいだに体をゆらゆら揺らしたりと、落ち着きはないんですけどね😅
多分これは多動なので、本人の意思でどうにもならない部分だったのかと思います(これも年齢を重ねるごとに徐々に改善されてきていますが)
小学校に入学した後も、授業中に教室をふらふら歩き回ったりすることはなく、基本的に先生の指示に従えていました。
じっとしていることが苦手なので、できるだけ体を動かすようにして体力を発散させるようにはしていましたが(自宅でも学校でも)。
それでも多動は多動、走って逃げまわったりすることはしなくなったものの、衝動的に行う問題行動などもあり、ある時ふと「うちの子ってADHDなんじゃないか?」と思うようになり、調べてみたんですよね。
ADHD(注意欠如・多動症)
以下の9つの症状がそれぞれ(不注意と多動・衝動性)6項目以上みられて、それらが6か月以上継続し、家庭や学校など2つ以上の環境で、生活や学業に悪影響をきたしているときにはADHDの可能性があります。
不注意
- 学業・仕事中に不注意な間違いが多い
- 課題や遊びの活動中に、注意を持続することが出来ない
- 直接話しかけると聞いていないように見える
- 指示に従えず、業務をやり遂げることが出来ない
- 課題や活動を順序立てることがむずかしい
- 精神的努力の持続を要する課題を避ける、いやいや行う
- なくし物が多い
- 他の刺激によって気が散りやすい
- 日々の活動の中で忘れっぽい
多動・衝動性
- 手足をそわそわ動かしたり、いすの上でもじもじする
- 授業中に席を離れる
- 不適切な状況で走り回ったり高いところに登ったりする
- 静かに遊べない
- まるでエンジンで動かされているように行動する
- しゃべりすぎる
- 質問が終わる前に出し抜けに答えてしまう
- 順番を待てない
- 他人の邪魔をする
現時点の太郎に当てはまるものを赤字にしています。
だとすると、うちの太郎はやっぱりADHDだよね、と思うわけです。
6項目以上当てはまるし、6カ月どころか十数年続いていますから😂
ところがこれを主治医にたずねてみても、「う~ん」と苦笑いされるんですよ。
太郎が小学校の頃、聞いたことがあったんですよね。
主治医に「うちの子は多動ですよね?」って。
そしたら「本当の多動児はこんなもんじゃないよ」と言われたんです。
本当の多動児は薬を飲まなければ椅子に5分と座っていられないよ、って。
確かに太郎は小学校を卒業するまでは薬(向精神病薬)を飲ませていなかったけど、椅子に座って指示に従うことができた。
中学の頃には2時間待ちの長い行列に並ぶこともできた😂
予防接種や歯科検診の類も、私がワンオペで普通の病院に連れていくことができていた。
そう考えると、うちの太郎は多動とは違うのかな?
少なくともADHDではない?多動傾向?傾向があるだけ?
まあ、今ここにADHDの診断が加わったところで何がどう変わるわけでもなし、ということで、いまだに太郎は自閉+重度知的障害という診断名のみで現在に至ります🖐️
成人年齢に達した「多動児は今」
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そして今年度、太郎はついに成人年齢に達します。
そう、大人になるんですね。
見た目は大人、頭脳は子供ってか😂
幼い頃には超多動児だった太郎の現在はどんな状態かというと、これは過去に記事として書いたことがあります。
まあ、マイルドな多動とでも言いましょうかね😆
基本、やっぱり多動は多動なんですよね。
じっとしているのは苦手で、1日何の予定もないと落ち着かない。
動きが俊敏で、急に走り出すこともある。
常にひとりごと(声が大きい)を話していて、家の中ではじっと座っていられなくて、あっちをウロウロこっちをウロウロ歩きまわっています。
電車やバスに乗れば無駄に席の移動をしたがるし、外食をした際は自分が食べ終わったらさっさと席を立って帰ろうとする。
くつろぐことができないんですよね😂
一方で、スーパーで買い物しているときには勝手にどこかに行ったりせず、私の後ろにぴったりくっついて歩いてくる。
指示には従える多動ってことですかね😆
これは大きいですよ。
指示に従ってくれると、本当に助かるんです。
常に見張っていないとという緊張感から解放されるんですから。
幼少期の多動は命に係わることが多かったので、目が離せなくて本当に大変でした😂
あの頃はこんな日が来るとは夢にも思わなかったです。
そういえば小学校低学年くらいのときは、この子はいったい何歳まで公園で遊ぶんだろう。
大人になっても滑り台やブランコで遊ぶのかな。
…と思っていましたが、多動のマイルド化と比例して公園遊びには興味が無くなっていきましたよ😂
こんにちは。
お久しぶりです。
自営の仕事の新年度の忙しさのピークが五月で、今週やっと落ち着いたかと思ったら、台所が水浸しになるという被害に見舞われていました。
シンクの水道の蛇口の奥からの水漏れのようです。
(最初、冷蔵庫から、かと中身を全部出して掃除して戻して…泣きました)
多動、うちは兄が多動だったかと思います。
年齢、学年が上がるたびに、だいぶ落ち着いていったようです。
今でも、好きな事に集中している時以外は身体を動かす事が好きで、走ったり、様々なスポーツを楽しんでいます。
家の中で集中している時も、常に髪の毛を指にクルクル絡めてはピンと立たせるなど手遊びをしているはずです。(もう四十年以上離れて住んでいるので、推測です)
うちの子はじっと座って動けないタイプ。
運動能力が極端に低いです。(私も同じ)
ですが、始終話をしたがりますし、話しをしていない時は歌を歌っています。
そして、カードゲームやトランプを並べたり、数を数えたり、なんらかの手遊びをし続けています。
これも多動の一種なんだろうな、と思っています。
病院に通院していたのは7歳頃まで。
その頃は言葉で詳しく心理状態を伝える事が難しく、泣いてばかりだったので、先生に質問することも限られていて…。
今度、六月の頭に障害者年金のための診断書作成の依頼で久々に病院へ行きます。
ちょっとドキドキしています。
そのうちに、就労に向けて企業への実習が始まるのですが、この通院や諸々の手違いなどでまだ日程が決まっていない状態です。
キッチンが水浸し!!大丈夫ですか??
多動の定義は難しいですよね。
本当に深刻な多動の人はこんなもんじゃないとも思うし、逆に「もしかしてこれは多動?」と思うこともあるし。
私自身も集中してやるべきことがある時に、どうしても他のことをやりたくなって、途中で放り出してしまったりすることもあるんですよね。
障害年金の診断書は、とにかく「できない」と答えることがコツらしいです。
条件がそろえば「できる」ことは、それは「できない」と答えるべきだと。
ついできる方向に答えてしまう人が多いので気を付けた方がいいとよく言われています。
ご心配、ありがとうございます。
昨日、無事修理完了いたしました。
私は通院とその後友人とカラオケに行ったので、歌って踊って笑っている間に直っておりました笑笑
はー。ユーミンの真夏の夜の夢で踊る人を初めて見ました。
私も負けずにアンルイスで踊り狂いましたが笑笑
問題の蛇口ですが、引っ張ると伸びるタイプのもので、そのホースの下の方が腐食して穴が開いて水漏れしていたようで、シンク下の鍋置き部分も水に浸っていたようでした。
帰宅時には綺麗になっておりました。
一人で片付け&掃除をしてくれた夫には感謝です。
修理が完了して良かったです。それにしても水漏れ恐ろしいですね。
ユーミンの真夏の夜の夢で踊る人。見てみたいです(笑)
アン・ルイスで踊り狂えばスッキリしそうですね!
カラオケいいな~。最近は自宅(switch)で次男と2人カラオケをやりましたが、友達と飲みながらカラオケボックスで歌いまくりたいなー。
(もうそういう友達もいないんですけど。寂しい)
友人とカラオケは4年ぶりです。
その前は10年前?
笑いっぱなしの四時間でした。
水漏れ、気づいたのが数日後だったこともあり、床がどうなっているかヒヤヒヤしました。
何ともなくて良かった。
蛇口交換で三万強。
ですが、なんと除湿機がメーカーのリコールでまさかの買い直し。七万超だったと夫が激怒していました。
二万円の補償があるので、実質は五万くらいか?
次男の診断書取得の為の受診は、やんわりと断られて、成人の精神科受診を勧められて帰ってきました。
二月から探し始めて、振り出しに戻る、です。
リアル人生ゲーム…次の目は何だ?www
お子さんつながりではないご友人ですか?
私も子供つながりではない昔の友人たちと会うときがいちばん自分らしくいられるんですよね。
残念ながら彼女たちとはカラオケに行ったことは一度もありませんが(;’∀’)
水漏れ、床が無事でよかったですよね。
でも除湿器のリコールは痛い!
2万円の補償では持ち出しの方が多いですよね…。
そして診断書取得の件も(ノД`)・゜・。
私も今、厄年か?というくらい災いが次から次へと舞い込んでいますが、「笑う門には福来る」を信じて前向きに明るく過ごしています。
お互いいろいろありますががんばりましょう!
こんにちは
一生懸命太郎君と向き合ってこられた結果ですよ。
やはり諦めずゆっくりでも何度でもいろいろなやり方試す努力はしたほうがいいですね。
親として出来る事、出来ない事あると思うけど、諦めないことが大事!
ドラマいろいろ有りますね、楽しんで観てください^_^
ありがとうございます(^^)
緩やかではありますが確実に成長しているので、これからもいろいろあるとは思いますが、諦めないで頑張っていきたいです。
ドラマは息抜きというよりノルマ状態になっていますが( ̄▽ ̄)