手帳の提示は不要!重度知的障害者の付き添いに便利な「障がい者用Suica&介護者Suica」

昨年末に障がい者用Suicaについて記事を書きましたが、世界的な半導体不足の影響から「Suica」「PASMO」カードの発売が一時中止になっており、我が家も導入を見送っていたんですよね(゚з゚)

ところが!

記名式の「Suica」及び「PASMO」カード発売の一時中止に関するお知らせ

引用:20230731_ho02.pdf (jreast.co.jp)

上記のJRの公式サイトの下線部にもサラッと書いてあるように、

※ 定期乗車券の新規発売、小児用カード及び障がい者用カードの発売、カード障害や紛失時の再発行サービスは継続します

障がい者用カードの発売は継続していたんですね😂

ただ、これでは「障がい者用Suicaは買えても介護者Suicaの方は買えないに決まっている」という勝手な思い込みから、Suicaの新規カード発行再開まで待っていよう…と自主的に待ち続けていたんですが😂

重度知的障害の息子の付き添いで毎回、、療育手帳を提示しつつ「障害者割引の~」とバスの運転士や電車の窓口で伝えなければいけない事に耐えられなくなってきて😂

ダメ元で障がい者用Suica&介護者Suica(障がい者用PASMO&介護者PASMO)の新規発行申込みに行ってきました。

結論から言うと、作れました😂

作れたんですよね、ずっと。障がい者用カードに関しては一時中止になんてなってなかったんですよ!

勝手な思い込みで作成を自粛していた私のアホー😂

…ということで、あらためて年末に書いた記事をリライトすることにしました😅

 

障がい者手帳の提示で受けられる運賃の障害者割引制度

これまでは重度知的障害の息子を連れて出かける際、電車やバスに乗る際には障がい者手帳(療育手帳)を必ず持参していました。

うちの息子は重度知的障害者=第1種障害者(療育手帳度数が1度・2度に該当)であり、息子本人と介護者である私の両方の運賃が半額になる障害者割引を受けることができるからです。

引用:障害者割引制度のご案内:JR東日本 (jreast.co.jp)

私も息子もSuica(PASMO)を持っているので、乗車駅は自動改札から入り、降車駅では有人改札で障害者手帳を提示して割引を受けているのですが、この有人改札が時には行列となって時間がかかってしまうこともあり。

また、通勤通学時間帯等にバスで運転士に障害者割引を申し出ると、なんとなく周りの乗客からの圧を感じることもあり🥹

一人で出歩くことができない息子の付き添いをすることで運賃が2倍になるところを、障害者割引制度を利用することで半額になる、つまり息子が一人で出歩くのと同じ金額になるわけで。

堂々とこの割引制度を利用すればいいのは頭ではわかっているけど、手帳を提示する度になんとなく申し訳ないような気持ちになってしまう私です🥹

ところが、昨年12月にいつものように有人改札を利用していた際、駅員さんから「こちらは障がい者Suicaじゃないんですか?」と言われ。

はて?

なんのこと?と思い調べてみて衝撃!

私、本当に、全っっ然、知らなかったんですが😂

JR東日本と、PASMOを導入している鉄道・バス各社は、障がい者割引が適用される利用者向けの新たなサービスを2023年3月18日から開始する。SuicaやPASMOで、鉄道やバスなどを障がい者割引を適用した運賃を自動精算で利用できるサービス。

引用:SuicaとPASMO、障がい者用ICカード 23年3月開始 – Impress Watch

なんと2023年3月から、有人改札で手帳を見せずとも、自動改札だけで障害者割引が受けられる「障がい者用Suica」なんていうサービスが始まっていたんですね!

えー、なんだよ、だったら毎回手帳を提示するのも鬱だし、うちも障がい者用Suicaにしちゃうか!

…と考え、公式サイトで詳細を確認してみました🖐️

 

障がい者用Suicaとは?

まず、障がい者Suicaってなんなの?というところからなんですが。

以下の情報はJR東日本の公式サイト障がい者用Suica|Suicaとは|Suica:JR東日本 (jreast.co.jp)より抜粋して転載しています(2024年4月現在の情報)

サービス対象
  • 第1種身体障害者または第1種知的障害者大人のお客さま
  • 障がい者本人を介護する任意の1名のお客さま

 

※第2種身体障害者および第2種知的障害者のお客さまはサービス対象外です。

※小児の設定はありません。

カードの取扱い
  • 「障がい者用Suica」は、障がい者ご本人と介護するお客さまの定期券区間、有効期間が同一の場合に限り定期乗車券としてご利用いただくこともできます。
  • 障がい者ご本人は、お手持ちの「無記名Suica」または「My Suica」を「障がい者Suica(本人)」に変更できます。
  • 「介護者Suica」は、「無記名Suica」から変更できます。
  • 「モバイルSuica」を「障がい者用Suica」としてご利用いただくことはできません。
  • 磁気定期券およびSuica定期券からの変更はできません。
購入時の注意点
  • 本サービスの対象であることを確認するため、次の書類の呈示・提出が必要となります。
    1. 身体障害者手帳または療育手帳の呈示
    2. 「障がい者用Suica」申込書の提出(新規購入および有効期間の更新が必要な場合)
  • 「障がい者Suica(本人)」と「介護者Suica」は同時にお買い求めください。別々にお求めいただくことはできません。また、本サービスは障がい者1名に対してSuicaまたはPASMOいずれか1組限りとなり、複数お持ちいただくことはできません。
購入箇所
  • Suicaエリア内のJR東日本の駅のみどりの窓口および話せる指定席券売機(オペレーターによる対応)
  • 有効期間の更新については、改札窓口でも受付いたします。
カードの有効期間について
  • 窓口などで身体障害者手帳または療育手帳をご呈示いただき、サービス対象であることが確認できた場合には1年後の同月末日まで有効期間を延長いたします。
  • カードの有効期間は、お求めいただいた日から1年後の同月末日までです。
購入時の注意点
  • 本サービスの対象であることを確認するため、次の書類の呈示・提出が必要となります。(1)身体障害者手帳または療育手帳の呈示

   (2)「障がい者用Suica」申込書の提出(新規購入および有効期間の更新が必要な場合)

  • 「障がい者Suica(本人)」と「介護者Suica」は同時にお買い求めください。別々にお求めいただくことはできません。また、本サービスは障がい者1名に対してSuicaまたはPASMOいずれか1組限りとなり、複数お持ちいただくことはできません。
利用条件

自動改札機で障害者割引を適用したIC運賃を自動精算

「障がい者Suica(本人)」「介護者Suica」は同時かつ同一行程で乗車される場合に、自動改札機またはバス運賃機にて割引運賃を自動精算してご利用いただけます。「障がい者Suica(本人)」「介護者Suica」を別々または単独でご利用いただくことはできません。ご利用の際は、身体障害者手帳または療育手帳の携行をお願いいたします。

出典:障がい者用Suica|Suicaとは|Suica:JR東日本 (jreast.co.jp)

 

ほうほう。

障がい者用Suicaというのは、使う時に特に何もしなくとも常に割引料金が適用されるようになっている魔法のようなカードなんですね✨

そして前提として、この障がい者用Suicaを利用できる対象となるのは

障がい者用Suica ➡ 第1種身体障害者または第1種知的障害者の大人のお客さま

ということで、知的障害者の中でも度数が「最重度・重度(愛の手帳では1度・2度)」の人が対象、そして子供運賃の設定は無いので、「中学生以上の手帳が1度・2度の障害者」が対象となるということです。

つまり障がい者用Suicaを利用できる障がい者というのは、一人では乗車できない、常に介護者の付き添いが必要な障がい者である事が前提となっており、その介護者のために介護者Suicaという、同じく使う時に特に何もしなくとも常に割引料金が適用されるようになっている魔法のようなカードが同時に提供されるんですね✨

 

つまりですよ、これまでは降車する際に有人改札で手帳を提示しなければ受けられなかった障害者割引サービスが、障がい者用Suicaと介護者Suicaを使えば、自動改札から出ても自動的に運賃が割引されるということなんですよね。

この障がい者用Suicaは鉄道だけでなくバスでも利用可能で、バスであれば乗降者する際に手帳を提示しなくても、自動的に運賃が割引されるというわけです。

ただし利用可能エリアは、首都圏Suicaエリア、PASMOエリア、青森、盛岡、秋田Suicaエリア、仙台Suicaエリア、新潟Suicaエリアに限られる、と。

有効期限は1年で、「障がい者Suica(本人)」と「介護者Suica」は同時に購入する必要があり、別々に購入はできない。

また、本サービスは障がい者1名に対してSuicaまたはPASMOいずれか1組限り、

つまりSuicaで1枚、PASMOで1枚…のように、息子が2枚の障がい者用ICカードを持つことはできないんですね。

障がい者用Suicaと介護者Suicaを2組作っておいて、夫と私とで常に1組ずつ携帯しておく…みたいなことももちろん不可です。息子は障がい者用Suica(もしくはPASMO)は1枚しか作ることができないからです。

利用の際は、本人のみ、介護者のみの単独での利用は不可(本人単独利用については一部路線、条件によっては例外あり)。

…とまあ、まとめると(あんまりまとまってませんが😅)こんな感じです。

ちなみにそもそもSuicaって何なの?という方はこちらで確認してくださいね↓

Suicaとは|Suica:JR東日本 (jreast.co.jp)

 

障がい者用Suicaを使うメリット・デメリット

現在手持ちのSuica(もしくはPASMO)を障害者用Suica(PASMO)に切り替えした場合のメリットはというと、

降車時に毎回必ず有人改札で手帳を提示する必要がなくなる

(バスの場合は毎回運転士さんに手帳を提示して割引してもらう必要がなくなる)

ということにつきるでしょう✨

有人改札って既に何人か並んでいて待たされることもあったり、出たい方面の改札口に有人改札が無かったりと、地味に面倒臭い😂

さらにバスで利用する場合は入り口で障害者割引を申請していると行列の後ろの人々から無言のプレッシャーを感じることも😂

そもそも毎回「障害者割引でお願いします」と言うのもなんとなく申し訳ない気持ちになるので、これが自動改札で完結するとなるとかなり嬉しいというか清々しいというか😆

一方、デメリットはあまり見当たらないんですが、あえてあげるとすれば、介護者(保護者・付き添い人である私たち親)が自分が一人で使う時の普通のSuicaと息子の付き添いをするときに使う介護者Suicaを使い分けなくてはならないということ。

現在は私・夫・息子はそれぞれ1枚ずつ通常の記名式Suica(PASMO)を持っていて、乗車時はそれぞれのSuicaを使って自動改札から入り、降車時は私もしくは夫が息子に同伴して有人改札で障害者手帳を提示して割引を受けています。

それが障がい者用Suicaを利用しようとする場合は、息子は単独で出かけることが不可能なので通常のSuicaは封印し、障がい者用Suicaのみを持ち歩けばいいけど、私や夫は自分一人の時は通常のSuica、息子と出かける際は介護者Suicaというふうに使い分けをしなければならないんですね。

介護者Suicaは1枚しかないので、夫や私どちらかが自分のカバンに入れっぱなしというのはできないし。

まあ、うっかり持ち忘れないようにするには障害者手帳とセットにして定位置に置いておけばいいのだろうけど。

あと、普通のSuicaと介護者Suicaはぱっと見の見た目が同じなので、使う時に間違えてしまうと割引されないという罠も😂

そこは自分のSuicaはモバイルSuicaに変更すれば間違えることは無くなるのかな…。

それはまあいいとして、障がい者用Suica・介護者Suicaはともに単独利用ができないため、私が一人で電車やバスに乗る際にはこの介護者Suicaを使うと不正利用となってしまうため、使い分けをきっちりするように意識しなければなりません。

特に息子をどこかに送り届けた帰りに一人で乗る場合、間違って介護者用Suicaを使わないようにしなくてはですね。

これは慣れれば大丈夫なのかな。

あと面倒だなぁと思うのは1年に一度更新が必要なこと😂

高速道路の割引みたいに2年に1回だといいんだけど。

ただでさえ受給者証関連の更新手続きが面倒くさっ!と思っているところに、これまた1つ更新系が追加されるのもなんだかなぁ…と😅

更新を忘れてしまうと、しばらく割引運賃だと思っていたのが通常運賃だった!ということになるため、これは本当に気を付けなくてはダメですね💦

 

障がい者用Suica&介護者Suicaの作り方は?

で、実際に障がい者用Suica(PASMO)を作りたい!どうやって作るの?ということなんですが、その前に一つ、私がちょっと勘違いしていたことについて述べます。

もしかして同じように勘違いしている方もいるかもしれないので😂

「障がい者用Suicaと介護者Suicaは同時に申し込む必要がある」ということで、じゃあ、まあ、息子用の障がい者Suicaと夫か私が使う介護者Suicaを作りに行こう…と思ったわけですが、障がい者用Suicaの説明書きの中に「介護人は任意の1名」と書いてあるわけですよ。

え?任意の1名?これって私か夫の名前で介護者Suicaを申し込んで、その申込みをした際にカードに記名された人しかカードが使えなくなるの?と思っていたんですがそれは違いました(゚з゚)

これも公式サイトに載っていましたが☟

(障がい者用Suicaの発売)

第7条

  1. 申込者は、障がい者用Suicaの発売の申込みに際しては、障がい者の氏名及び生年月日等を記載した別に定める申込書を当社が指定する駅に提出し、かつ係員に手帳を呈示し、障がい者であることを証明するものとします。この場合、当社は本人用Suicaと介護者用Suicaの両方を同時に発売します。
  2. 介護者用Suicaには、障がい者本人の個人を特定する氏名及び生年月日等の情報が記録され、券面には障がい者本人の氏名と介護者用Suicaである旨をあわせて記載します。

出典:東日本旅客鉄道株式会社障がい者用ICカード乗車券取扱規約|Suicaサービスに関する規約・特約|Suica:JR東日本 (jreast.co.jp)

介護者Suicaには保護者や介助者の情報が入るのではなく、障がい者本人の情報が入るんだそうです。

そして介護者Suicaの券面(カードの表面)には障がい者本人(うちでいうところの息子)の氏名が記載されてあり、「このカードはこの障がい者を介護する人使うものです」ということ表明されているということなんですね。

つまり介護者Suicaは夫でも私でもヘルパーさんでも、その時点で息子を介護する人(同行している人・付き添っている人)であれば誰でも使えるってことだったんですね。

これは私勘違いしていました。

だから介護者Suicaは誰でも使える=無記名Suicaなんですよね。

 

…ということで、あらためて障がい者用Suicaカードの作り方なんですが。

やり方は2つあって、

①もともと手持ちのSuica(PASMO)を障がい者用Suicaや介護者Suicaに変更する

②新規で障がい者用Suicaや介護者Suicaを発行してもらう

となるのですが、①の手持ちのカードを変更する場合に注意点があります。

公式サイトにこのように書いていますが↓

・障がいご者本人は、お手持ちの「無記名Suica」または「My Suica」を「障がい者Suica(本人)」に変更できます。

・「介護者Suica」は、「無記名Suica」から変更できます。

障がい者用Suicaは記名式Suicaでも無記名Suicaでも、どちらからでも変更可能なんですが、介護者Suicaは無記名Suicaからのみ変更可能です。つまり介護者Suicaは記名式Suicaからの変更は不可です。

(記名式Suicaを無記名Suicaに変更することはできないため)

現在、新たにSuicaやPASMOの新規発行が停止されている状態でもありますし、手持ちの貴重な無記名Suicaや無記名PASMOを使って変更するよりも、障がい者用・介護者ともに新規で発行してもらった方がよいかと思います。

成人後はヘルパーさんとお出かけする機会も増えるでしょうし。

ちなみに新規発行の手順は障がい者用Suicaの申込書を提出する事は必用となりますが、その他は通常のSuicaと同様に、預り金(デポジット)500円を納めてカードを発行してもらいます。

購入方法|Suica:JR東日本 (jreast.co.jp)

My Suica(記名式)・Suicaカードの購入|購入方法|Suica:JR東日本 (jreast.co.jp)

 

ちなみに購入と言っていますが、厳密には貸与らしいですね😅

それについては公式サイトの載っていました。

(障がい者用Suicaカードの貸与及び所有権)

第5条

障がい者本人又は代理人(以下「申込者」といいます。)から障がい者用Suicaの利用の申込みがあった場合は、当社は、身体障害者手帳又は療育手帳(以下これらを総称して「手帳」といいます。)の呈示を受け、障がい者であることを確認したうえで、本人用カード及び介護者用カードを同時に利用者に貸与します。

  1. 前項の場合、障がい者用Suicaカードの所有権は当社に帰属します。
  2. 前2項の場合、利用者は、障がい者用Suicaが不要となったとき又は障がい者用Suicaが無効となったとき若しくはその使用資格を失ったときは、本人用カード及び介護者用カードの両方を同時に当社に返却しなければなりません。

出典:東日本旅客鉄道株式会社障がい者用ICカード乗車券取扱規約|Suicaサービスに関する規約・特約|Suica:JR東日本 (jreast.co.jp)

使わなくなったら返却しなくてはいけないんですよね。これは覚えておかないと😅

 

申込みですが、JRならみどりの窓口で手続きができるようですが、自宅で申込書をダウンロードして必要事項を記入してから持って行くと楽ですよ♪

申込書と愛の手帳(療育手帳)、デポジット(500円×2枚分)、あとうちは念のため息子本人を連れていきました😂

障がい者用Suica申込書のダウンロードはこちら↓

pwd_suica_applicationform.pdf (jreast.co.jp)

 

障がい者用Suica&介護者Suicaを作ったことで、誰が息子に付き添う事になったとしても、カードにお金さえチャージしておけば気楽に電車やバスが利用できるようになります。

親亡き後の準備の一環として、我が家もこのタイミングで作ることにしたのですが、こんなに楽ならもっと早くに作っておけばよかったと思いました😂

 

 

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手帳の提示は不要!重度知的障害者の付き添いに便利な「障がい者用Suica&介護者Suica」” に対して2件のコメントがあります。

  1. 匿名 より:

    電車やバスの移動が少し楽になって良かったですね。今後もいろいろ新たな制度も出てくるのでしょうね。常にブラッシュアップですね。

    1. 稲倉サナ より:

      格段に楽になりました!もっと早く使っておけばよかったです(・∀・)

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