強度行動障害~衝動的に物を壊し暴れる自閉症の息子~

怒り

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アメブロからこちらのブログに引っ越してから、なんとなくのほほ~んと楽し気に生活しているように見えるかもしれませんが、実は結構深刻な悩みがあって、病院に相談に行ったり、WEBサイトで検索したり…。

深刻な悩みというのはもちろん重度知的障害を伴う自閉症の息子・太郎のことです。このままでは強度行動障害になるのでは?と不安で夜も眠れません。 ←うそ。爆睡してます😂

なんて、ちょっと重すぎる内容なので茶化してみましたが😅

 

自閉症の息子はサザエさん症候群

こちらのブログにちらっと書いてますが、太郎は今あまり進んで学校に行きたがらなくなっています。そして高校に入学してから、自宅でも学校でもいろいろと問題を起こしています…。実は小学校から中学校に進学した際も同じようなことがありました。それでも入学してから1年ほど経つと落ち着いてきたため、今回もそのうち落ち着くかな…と思っていたのですが、太郎の問題行動の頻度が高く、心配になりいろいろと調べているうちに思い当たったのが「強度行動障害」なのでした。

 

タブレットを投げ飛ばす太郎。途方に暮れる私。

タブレット

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先日こちらのブログ↓で、太郎がタブレットとイヤホンのペアリングが外れると泣き叫ぶ、ということを書きましたが、

私が死んでもそんなふうに泣いてくれるのかな?

昨日機嫌よくタブレットで遊んでいた太郎。「あれえ?」と悲痛な声で叫んだかと思ったらいきなり、

持っていたタブレットをソファの反対側に投げつけました😱

幸い、投げつけた先が柔らかい場所だったので壊れはしませんでしたが、命の次くらいに大事なタブレットを投げつけて壊してしまった(壊れたと思い込んでいる)という事実にパニックを起こし、叫びながら頭をガンガンソファに打ちつけてそのまま泣き疲れて寝てしまいました…。

太郎は幼い頃から他害・破壊という問題行動を起こす子供で、それでも破壊する大半のものは安価な玩具や絵本の類でした。

それが、あるとき太郎はついに大切にしていた高価な物に手をかけてしまいます😢

自閉息子が壊してしまった大切なもの

iPhoneを壊してしまった後、代替機を買ってあげることはしませんでした。

それをやったら、「壊してもまた新しいものがもらえる」と思い、破壊癖がついてしまうと思ったからです。

iPhone破壊後、ちょうど不安定な時期が続いていろんなものを破壊していましたが、タブレットとニンテンドー3DSの2つは大切に扱っていました。

なので昨日の出来事は寝耳に水でした😭

まさかタブレットにまで手をかけるとは…。これからしばらく太郎から目を離せません😭😭😭

それにしても…。

高校に入学してから、破壊したり暴れたりする行動がどんどんエスカレートしてきた気がするんです。

向精神薬の量や種類で精神状態をコントロールしているので今のところ大事には至りませんが、中学のときのように「そのうちおさまる」と楽観的に考えていても大丈夫なんだろうか。

次から次へとあふれ出る不安に押しつぶされそうになるたび、私はインターネットで太郎の問題行動について検索していたのですが、そんな中で目に留まったのが「強度行動障害」でした。

調べれば調べるほど、強度行動障害の症状が、太郎の行動や環境に合致することが多いのです。

 

このままでは強度行動障害になるかも?という恐怖

破壊

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強度行動障害とは

〇精神的な診断(例:知的障害、自閉症、統合失調症)ではありません。

〇直接的な他害(噛みつき、頭突き等)や、間接的な他害(睡眠の乱れ、同一性の保持等)、自傷行為等が「通常考えられない頻度と形式で出現している状態」を挿しています。

〇家庭で通常の育て方をして、かなりの養育努力があっても著しい処遇困難が持続している状態です。

強度行動障害になりやすいのは、重度・最重度の知的障害があったり、自閉症の特徴が強い、「コミュニケーションが苦手な人」です。

なぜ強度行動障害になるの?

障害特性(コミュニケーションの苦手さや感覚の過敏性など)に環境がうまく合っていないことや、人や場に対する嫌悪感や不信感を高め、行動障害をより強いものにしてしまいます。

強度行動障害が強くみられる時期

〇生まれた時から強度行動障害というわけではない

〇中学校、高校の思春期に行動障害が激しくなっているケースが多い

〇学校卒業後に比較的落ち着くケースもある

〇生活の変化(例:引っ越し、進学、家族の疾病)をきっかけに行動障害が激しくなることがあります。

強度行動障害リーフレット – 厚生労働省 より抜粋

 

強度行動障害になりやすいのは、重度・最重度の知的障害があったり、自閉症の特徴が強い、「コミュニケーションが苦手な人」

まさにまさに、太郎ってばぴったんこカンカン😂

ちなみに強度行動障害は先天的な障害(自閉症などですね)とは違い、環境や状況により後天的になるものであり、厳密には医療的な「障害」とは違うとのことです。

強い自閉度ゆえの特性をうまく言葉で説明することができず、「やってはダメよ」と否定され、それに対して言葉で反論することができず、手がでる。噛みつく。物を壊す。

これまで太郎が何度となく経験してきたことでした。

障害者福祉に携わっている人ですら、太郎の特性を完全に理解し、否定せずにうまくリードすることができないため、「やってはダメよ」というNGワードを投げてしまう先生も過去にはたくさんいました😔

ワガママと特性の区別がつきづらいからなんですよね。

思えばだからこそ進学(小学校→中学校、中学校→高校)のタイミングで太郎が大荒れしていたんでしょう。

先生方が太郎の特性を完全に理解するのに半年~1年かかってしまうんですよね、きっと。仕方がないことです。私なんて親なのに、特性を理解できるようになるまで1年どころか数年かかってしまったんですから。

肉親の場合はわかっていても感情が追い付かないということもありますが。

 

先生はまだしも、同級生に理解してもらうことは難しい

学校

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ちなみに、太郎は今はまだ強度行動障害ではありません。

回数が”度を越して頻回”というほど酷くはないし、破壊したり暴れたりすることも内容的には”まだまだかわいい範囲”だからです。

実際にお子さんが強度行動障害になった家庭の話をいくつも読みましたが、気が重くなるほどの惨状でした😭

ただ、太郎も思春期になってから回数が明らかに増えてきているし、内容も一進一退を繰り返しつつ、じわじわと重くなりつつあります。

そのうち家電や家族の貴重品(スマホなど)に手を出すのでは?とか、暴力をふるうようになるのでは?と思うと、恐怖すら感じてしまいます…。

障害特性(コミュニケーションの苦手さや感覚の過敏性など)に環境がうまく合っていないことや、人や場に対する嫌悪感や不信感を高め、行動障害をより強いものにしてしまいます。

それにしても悩ましいのは高校から入学してきた知的障害が比較的軽度の子たちのことです。

彼らはまだ日が浅いために太郎の特性を理解できず、日々太郎に対してダメ出しをやっているんだろうな、と。

実際、先生からもそういった場面が見られるとの報告も受けていて😞

ただ、その子たちも悪気があるわけではないし、言っていることは正しいし、正義だし、悪いのはやっぱり太郎だし😂

難しい問題ですね…。

当事者の多くは知的障害を伴う自閉症があり、感覚や興味が特異である一方、周囲の状況を適切に理解したり、言葉で表現したりすることが難しいという。生活の中で、視覚的支援や思いを訴えやすいツールを利用するなどし、本人の好む環境や活動を保障しつつ、必要なことは絞って伝える必要がある。そのような支援がなく、ただ多数派向けの環境への適応を強要されると強度行動障害のリスクが高まるという。

#自助といわれても:強度行動障害の長男 「社会から見下され、心が折れた」家族介護 | 毎日新聞 (mainichi.jp) より抜粋

 

太郎にとっては少人数学級であっても結局は「多数派向けの環境」なんですよね。

太郎と同じような子は何人かいるし、先生方もできるだけの支援はしてくださっているので、今のところ行動障害が酷くならないでいられるのでしょうけれども。

もし、問題行動がどんどんエスカレートしていったら、私はどうすればいいんでしょうね😂

 

次回のブログでは、行動障害のある障害児を抱えた親の心情について、書いてみようと思います🖐

 

 

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強度行動障害~衝動的に物を壊し暴れる自閉症の息子~” に対して13件のコメントがあります。

  1. Яioちぃ より:

    サナさんこんばんは。
    Яioちぃです。
    いつもアメブロにいいね!ありがとうございます。

    私もサナさんの記事、いつも見ています。
    サナさんの収入になるといいなぁと思い、戻って何度もアクセスしたりしてます笑

    太郎さんの問題行動、お母さんとして、ほんと心配ですね。
    お薬、エビリファイでしたっけ?

    うちの次男は、言葉は喋れるのですが、
    こんなことがあって、これが嫌だったとか、
    うまく表現出来ないのか、言いたがらないし、
    カンシャクという形になることが多いです。

    新学期で、新しい先生になって、
    どうも先生のセンスがないというかなんというか…

    クドクド40分も叱ったり、
    それこそ『それをしたらダメ』とか『こんなことしたら罰を与えるよ』とか『なんでそんなことしたの?なんで?なんでなの?』と問い詰めたり、
    ちょっとアプローチが悪すぎると思うことがあるのですが……

    いい所もたくさんある先生なので、病院で相談したりして、ドクターの言葉で、やんわり『こんなアプローチをするとか試してみては、とアドバイスをいただきました』とか、伝えたりしています(^^;)

    だんだん大きくなるほどに、悩みも大きくなりますよね。
    うちの子も体が大きい方なので、力も強くなってきていますし、ね。

    1. 稲倉サナ より:

      Яioちぃさん、コメントありがとうございます!
      私もЯioちぃさんのブログをいつも見ています!お子さん、赤ちゃんっぽさが抜けて凛々しくなってきましたね( ´∀`)
      あ、収入の方はどうか気になさらず(;’∀’)
      でもお気持ち嬉しいです♡
      やっぱり自分の思っていることがうまく伝わらないとイライラしますよね。
      先生は相性もありますよね。子供にもいろんなタイプがいるように、先生にもいろんなタイプがいますからね…。
      男の子は幼い頃から母親としての威厳をしっかり見せておかないと大きくなってから大変です。力で来られると負けてしまいますよね。
      うちはその点は大丈夫なのですが、これからどうなることやら…。
      でも間違った対応で二次障害にならないよう、気をつけたいと思います。
      お互いがんばりましょう(=゚ω゚)ノ

  2. z1974 より:

    辛いですね。うちも今、なかなかです。でも子どもががんばってるから、私がへこたれる訳にはいきません。 少し先に些細なことでも良いから、楽しい予定を入れてみてはどうですか? 目標があると気持ちも明るい方に向かえるかも。わたしは辛いときは大体そうして乗りきります。夏を超えたら、旅行までは行けずとも近場に遊びには行ける世の中に成ってるかもしれません。

    1. 稲倉サナ より:

      ありがとうございます。・゚・(ノД`)・゚・。
      楽しい予定。それ、大事ですね。
      私は例年、4月になると1年間の予定をスケジュール帳に書き込んでいたんですよ。
      それが、去年から、「コロナで予定が狂うから」「先の事はわからない」と、スケジュールを書き込むことを心が拒否するようになり…。
      今日、1年ぶりに、スケジュール帳に今年度の予定を書き込むことができました。
      まだ予定は変わるとは思うけど、スケジュールを書き込むことで、一歩前へ進めた気持ちになりました。
      太郎もコロナの影響で楽しい予定を入れることができず、それもストレスになっているかと思います。
      美味しいものを食べに行く、日帰りでどこかに遊びに行く、そういうことだけでもきっと明るい気持ちになれそうです(*^-^*)
      今はまだ我慢の時で辛いことも多いですが、お互いがんばりましょうね(‘ω’)ノ

  3. しゅん より:

    学期ごとにうちの子はチックが出ます、環境が少し変わると過敏に身体が反応するようです。
    入学、卒業となるとまわりの人も変わってしまうので人によっては更に負荷やストレスになりますね。
    慣れた頃にクラス替えや先生が変わるシステムがもう少しどうにかなると考え方も広がるとおもうんですけどね、まぁ公立だと無理なんでしょうが。
    時期でいいますと気圧が不安定なのも関係しているんじゃないかと思ったりラジバンダリw
    高価なものを破壊されるのは現実的に辛いです。

    1. 稲倉サナ より:

      うちの太郎も現在チックが激しいです…。
      やっぱり進級よりも進学はダメージ大きいですよね(´・ω・`)
      クラス替えは難しいですね。同じだとこだわり化してしまうし…。
      先生も持ち上がりだと安定するけど、慣れすぎてしまうと変化に対する耐性が弱くなったり。
      そうそう、今日思いました!最近気圧の変化が激しいので、そのせいもあるのかな~と。
      太郎は高価なものに手を出したらお終いだという意識はあるみたいなので、太郎の最後の良心を信じて接していくしかないです。

  4. こー より:

    こんにちは
    太郎くん、思春期や新しい環境に上手く折り合いが取れないのかな?
    この時期の子供さんは何かと難しいですね。
    気持ちのなかでフラストレーションがたまってしまったか?
    向精神薬合っているのかな?
    難しいですね。
    とにかくサナさん一人で考え込まないで回りの先生方と相談して下さいね。
    もしかしたらもう少し大人になったら収まるかもしれませんよ。

    1. 稲倉サナ より:

      こーさんいつも優しいコメントありがとう。・゚・(ノД`)・゚・。
      新しい環境で馴染むことは健常者であっても大人であってもそれなりに大変ですものね。
      薬は今、こまめに通院して合うものを探している最中です。
      家ではなるべく私は平常心で接して、太郎がなるべくストレスを感じない生活を送れるようにサポートするつもりです。
      病院や学校の先生と密に連絡をとりながら、1日も早く学校に慣れてくれるといいな~と。

    2. 稲倉サナ より:

      こーさんいつも優しいコメントありがとう。・゚・(ノД`)・゚・。
      新しい環境で馴染むことは健常者であっても大人であってもそれなりに大変ですものね。
      薬は今、こまめに通院して合うものを探している最中です。
      家ではなるべく私は平常心で接して、太郎がなるべくストレスを感じない生活を送れるようにサポートするつもりです。
      病院や学校の先生と密に連絡をとりながら、太郎のストレスを取り除いてあげたいと思っています。
      1日も早く学校に慣れてくれるといいな~と願いつつ…。

      1. cosflo より:

        私は本を読んで、死人テストというのを知りました。(問題行動などを)しないでいることがいいこと=行動をしないこと=死人でもできることは、行動ではないという話でした。その様に声かけしたり、指導してはいけないのだと改めて思いました。出来ることを褒め、癇癪を起こしたら、原因を見つけ、そもそも癇癪を起こさないようにする。やはりそうなのだと思いました。ブログで知り合ったブロガーさんが言っていたことが全て当てはまりました。
        太郎さんは、伝えたいことがあるけど、うまく伝えられなくて行動に出てしまう。周りの環境がそうさせるのかもしれない。でも周りの人を避けて通ることは出来ない。周りの子に太郎くんのことを理解してもらえるように、先生に話してもらうことは出来ませんか?思春期でやりたいことは(出来たいことは)大きくなるでしょうし、うまく出来ないことにイライラが溜まるのでしょうね。太郎くんの気持ちを考えると、自分の思春期も考え合わせてみると、いたたまれなくなります。でも一番いたたまれないのはサナさんですよね。言いすぎました。

        私は放デイの仕事に就きました。大変ですが、頑張ろうと思います。

        1. 稲倉サナ より:

          死人テストですか。初耳です。
          癇癪や問題行動を起こした後に叱責することは逆効果なんだと気がついてからは(ここ2~3年ですけど)、叱らないようにしました。
          感情を入れずに注意するだけにしています。おっしゃるとおり、問題行動そのものを起こさなないような環境づくりに注力しています。
          太郎の件ですが、学校で先生はもちろん他の子に説明はしてくれていると思います。ただ、他の子も知的は軽度でも発達障害なので、気持ちを理解するのは難しいのかと(;’∀’)
          これが放課後デイとかだと相性の悪い子とは同じ曜日に入らない、という工夫ができるんですけど、学校はそうもいかないので悩ましいですね。
          お仕事決まったんですね!!よかったです!慣れるまで大変でしょうけど頑張ってください!応援してます\(^o^)/

          1. cosflo より:

            ありがとうございます
            がんばります

            1. 稲倉サナ より:

              ( ´∀`)b

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