やめさせるべき?発達障害とライナスの毛布

出典:pixabay

現在の太郎にとっての「ライナスの毛布」、それは帽子。

私はこれまで太郎のためにいくつか帽子を買ってあげた事がありますが、太郎はそれらのどの帽子にも見向きもせず、ただ一つだけ、ずいぶん前に買い与えたある帽子を気に入って愛用しており…愛用というよりも、常に身に着けておかなければならないという、強迫観念のようなものを感じているようなのです。

ライナスの毛布

安心毛布(あんしんもうふ、英: security blanket)とは、人が物などに執着している状態を指す。一般で言う「お気に入り」や「愛着」がこれにあたる。漫画『ピーナッツ』に登場するライナス・ヴァン・ペルトがいつも肌身離さず毛布を持っていることにより「ライナスの毛布」とも呼ばれる

幼児は何かに執着することで安心感を得ている。成長するにつれ、幼児の時に執着していたものから離れていくが、大人になってからでも新たに執着することがある。子供がよく人形や玩具を離さずに持ち続ける様を「安心毛布」であると言える。これはドナルド・ウィニコットの用語では、移行対象、過渡対象と呼ばれるものである。

出典:安心毛布 – Wikipedia

 

むしろ定型発達の次男の方が「ライナスの毛布」かも

出典:いらすとや

子供がお気に入りのタオルケットやぬいぐるみなどをどこにでも持ち歩き、ボロボロになっても手放さない状況を心理学では「ブランケット症候群」と呼んでいます。

未就学児にはよく見られるありふれた現象で、もちろん病気でもなく、就学以降続いたとしても、イコール発達障害というわけではありません。

私自身はどうだったかなぁ?と思い返したところで、自分の未就学時代の記憶は曖昧すぎてよく覚えていないんですよね。

昔のアルバムを見返すと、ボロボロのパンダのぬいぐるみを引きずるようにして歩いているシーンが何枚かあったので、もしかしてそれが私にとってのライナスの毛布だったのかもしれません。

今度母と電話をするときに聞いてみようかと思います😊

その「ライナスの毛布」ですが、もっと詳しく書いてあるサイトを見つけたので貼っておきます。

「ブランケット症候群」という言葉は、主に幼児が気に入った毛布やぬいぐるみなどを肌身離さず持ち歩き、それがないと著しく不安になる状態を指してよく使われます。

「ライナスの毛布」や「安心毛布(security blanket)」という言葉を聞くと、なんとなくわかる人も多いのではないでしょうか。ライナスはスヌーピーが登場する漫画「ピーナッツ」のキャラクター。いつも水色の毛布を持っている男の子です。どこへ行くにもその毛布を引きずって行き、頬に当てながら指しゃぶりをしたり、角をかじったり、頭からかぶって巻きつけたりもします。

出典:【医師監修】ブランケット症候群って何? 子供の症状と3つの対処法 (mynavi.jp)

 

このサイトの中では原因について、以下のように書いてありました。

「分離不安」は、乳幼児が「母親など養育者から離れる際に感じる不安」のこと。ほぼすべての子供で起こることですが、いったん離れたとしても養育者は戻ってくることを子供が学習すれば自然に治まると言われています。ただ、中にはこの分離不安を感じているときに安心感を得るために移行対象を必要とする、つまり一般的に「ブランケット症候群」と呼ばれる状態になる子がいるのです。
移行対象は母親の代理物と考えられており、毛布のように柔らかいものや肌触りがいいもの、温もりを感じられるものが選ばれます。欧米では毛布やぬいぐるみが一般的ですが、日本の子供ではタオルやタオルケットの場合も多いようです。

出典:【医師監修】ブランケット症候群って何? 子供の症状と3つの対処法 (mynavi.jp)

 

これを読んでいると、自閉症の長男・太郎がいつも特定の物に執着している様子とはあまり重ならないというか、当てはまらないような気がします。

それよりは定型発達の次男の方がむしろ「ライナスの毛布かも⁉」と思いましたね。

というのもうちの次男、冬になると家中どこにでもハーフサイズの毛布を持ち歩いています🤣

夏が近づいてくるとさすがに暑苦しく感じた私が取り上げてしまいますが😂

もしも取り上げなかったとしたら夏も毛布にくるまっているのかな?なんて😅

夏季は手持無沙汰になるのか、ふと気がつくとぬいぐるみを抱きかかえている次男。

あ、次男、もう高校生です😅

ちなみに今お気に入りの毛布はかれこれ5年以上前に購入したもので、何度も洗濯をしているのでちょっとくたびれた感じになっています😅

ただ、この文面だけをとらえると「次男クン、大丈夫?」と思われそうですが、大丈夫です、多分😅

外に持ち出そうとしませんし(当たり前か😂)

毛布も同じような触り心地のものであれば買い換えても平気だと思います(多分😅)

でも、「ボクは結婚してもこの毛布だけは持っていくよ」と言われたときはさすがにちょっぴり引きました🤪

まさにブランケット症候群と思われる次男ですが、毛布にくるまって安心しきった様子を見るにつけ、原因はもしかして愛情不足だったんじゃないかな~と思わなくもないんです。

というのも子供たちの幼少期は母親である私が自閉症の長男・太郎の世話でつきっきりになり、ついつい次男のことはほったらかし気味にしていたんですよね。

おそらく、太郎に対してヒステリックに怒り散らす母親を見ていて「自分だけはお母さんを困らせないようにしよう」…と思ったかどうかは知らんけど(゚з゚)

従順で素直な子でしたよね、次男は。とにかく自己主張をしない。

手放しで母親に甘えてくるようなことはしない子でした。こちらから声をかけて、ようやく困っていることに気がつく、という感じで。

私は次男にとっての安心毛布になれなかったのかな…。

なんてね。

上記のサイトにはブランケット症候群の原因は愛情不足ではない、と書いてありますし、次男との関係も良好なんですけどね。

それでもなんとなく次男の毛布に関しては幼少期の状況が原因となっている気がして仕方がないんです。

きっと私が次男に対して負い目を感じているからなんでしょうけど。

 

身に着けるものにこだわりが強すぎる自閉っ子の長男

出典:pixabay

一方、自閉症の長男・太郎ですが、未就学時代はタオルやハンカチのような、わかりやすい「ライナスの毛布」があったわけではありません。

ただ、いつも特定の玩具(ぬいぐるみやトミカなど)を持ち歩くことはありましたね。それはどこに行くのも必ず持ち歩いていましたが、幼稚園や小学校に持って行ってはいけないという理屈だけは通じていたので事なきを得てはいました😅

それと物とは違いますが、いつも同じ衣服を身に着けたがる、というこだわりがとても強かったですね。

それ制服なの?毎日同じ洋服を着続ける自閉息子

同じ洋服を着たがるのは「見た目が同じ」ものがいいのではなく、「同じ素材」にこだわっていたのだろうと思います。

けれども同じ洋服を着続けるとすぐに洋服がボロくなってしまうし、サイズアウトした後のことを考えると恐ろしくて😱

なるべく毎日同じ洋服を着させないように、あれこれ工夫していましたよね。

そんな感じで太郎の場合は自閉症特有の「こだわり」が原因で、同じ洋服を着たがる、特定の物をいつも持ち歩きたがるわけですが、「ライナスの毛布」が安心感を求めているのだとすると、自閉症特有のこだわりももとはと言えば「安心感」を求めている、つまり根底は同じだったりするのかな?とも思います。

太郎の場合は安心感というよりは安定感という方がしっくりきますが。

例えば外出するときに太郎の好きにさせていると、洗濯したばかりの洋服をそのまま着て、いつもと同じカバンの中に、いつもと同じハンカチ、いつもと同じ玩具(まさにライナスの毛布的なアイテムです)を入れて、いつもと同じ靴をはいて出かけていくことでしょう。

 

「ライナスの毛布」は諸刃の剣なのか?

出典:いらすとや

でも実際は外出するときは太郎の好きなように用意をさせず、私が選んだものを着用させるようにしています。

”こだわり崩し”のためです。

太郎本人が毎日同じものを着れない事に対して抵抗感が無くなるまで(こだわり崩しを)続けようと思い、ずっと小さい頃から今までやってきたことでした。

そして高校2年生の今、太郎は着るものに対する執着心はほとんど無くなりました😝

出された洋服を何の抵抗感もなく着ることができます。

靴も、カバンも、日によって違うものを出されても抵抗感なく使えています。

以前は半袖・長袖に対するこだわりも強かった太郎ですが、最近は季節や気温にあわせた服装を嫌がらずに着られるようにもなりました😊

ですが現在、1つだけこだわりを崩せないアイテムがあります。

それが冒頭にも出た「お気に入りの帽子」です。

このお気に入りの帽子というのが、ちょっとデザインが独特で😅

スポーツをする時のために購入したもので、普段着にはちょっと合わせづらいデザインなんですよね。

というか、ひとことで言えばダサい😂

なのに太郎はその帽子の素材を気に入ってしまって、他の帽子は絶対に受け付けないんですよね(゚з゚)

というよりも、太郎はその帽子を気に入りすぎてしまって、寒い冬でも雨が降っている日でも、お気に入りの帽子をかぶって出かけようとするんですよね😂

もちろん帽子をお洒落の一環としてかぶる方がいることも承知しています。

だから冬でも雨でも雪でも帽子をかぶってもいいのかもしれませんが、デザインがあまりにもダサすぎて、帽子をかぶるとなんというか全体的に残念な印象になってしまうんです😂

せっかく好青年に見えるようなファッションを心がけているのに、帽子一つで「あ~…」という印象になってしまうのがつらい😂😂😂

障害児だからこそ見た目は大事!

 

この帽子の存在を忘れてくれないかな?と思って定期的に隠してみたりしていますが、どこに隠しても何故か見つけてくる😂

それほどに安心感を得ているグッズなのだとしたら、荷物になるものでもないし、好きなようにさせたらいいんですかねえ。

ライナスの毛布=帽子を持たせることで、心が安定するのだとしたら、それはとてもいい事なのかなとは思います。

でも一方で帽子が今以上にこだわり化してしまい、帽子が無い、帽子を持ち歩けない場面で不安定な状態になってしまったら。

もしも帽子を紛失してしまったら。

(もう二度と同じものは手に入らない1点ものです😅)

そう考えるとやっぱり怖いんですよね(゚з゚)

太郎にとっては「ライナスの毛布」は諸刃の剣だよなぁ…と思いつつ、今日もお気に入りの帽子をさりげなく隠した毒母です🤣

出かける際に太郎から「帽子は?」と聞かれましたが、「今日は帽子はかぶらなくても大丈夫だよ」と答えたらすんなり納得してくれました😝

う~ん、成長を感じる💕

 

 

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やめさせるべき?発達障害とライナスの毛布” に対して6件のコメントがあります。

  1. すずめ より:

    御無沙汰しております!
    御記憶の片隅にでも残して戴けてるでしょうか(^_^;)
    中1になりましたボーダーの我が息子、夏になっても学校へ制服のブレザーを持って行って着ております……
    自転車で塾等に出掛ける際には、薄手のブルゾンというか、トラックジャケット(?)を着て、前のファスナーを全部閉めてたりします。
    見てるだけで暑いので、なんとかならんもんかと思うのですが、実は冷房ぎんぎんの部屋に半袖で居ると、湿疹が出て痒くなる、という寒暖差アレルギーのような症状が出ます。ということは、気のせいとかいう次元ではないんでしょうかね?
    長袖上着が息子にとってのライナスの毛布なのかそうでないのか、微妙なところです。
    いきなり長文で失礼しました!

    1. 稲倉サナ より:

      わー!!すずめさん!!ご無沙汰です~!!!
      コメントめちゃくちゃ嬉しいです(=゚ω゚)ノ
      てか、お子さんもう中学生なんですね!時間がたつのが早すぎる…。
      下のおしゃまな娘ちゃんもすっかり大人びた感じになってるんですかね?
      ほっぺたのプックリ具合は健在ですか?
      うちの太郎も長袖好きで、夏も体操服の上下は長袖長ズボンを履きたがっていましたが、今では自分の体感どおりの服装ができるようになりました。やっと、という感じですが(;’∀’)
      寒暖差アレルギーは皮膚科で検査ができますよ。
      蕁麻疹のような湿疹であれば可能性が高いと思います。
      一度検査をされてみてはいかがでしょうか?

      1. すずめ より:

        大分経ってからで済みません(汗)

        娘は相変わらずほっぺたぷっくりで赤ちゃん顔ですが、時々豹変して無茶苦茶怖いこと言い出したりするので、こんなんで小学校生活大丈夫かな、と不安になります( ̄▽ ̄;)

        で、息子の蕁麻疹ですが、先の書き込みで省略してしまっておりました……皮膚科には通ってます。
        寒暖差アレルギーの検査というのは、はっきりとした結果が出難いとのことで、処方された薬飲んで様子見中です。

        家でなるべく冷房入れるようにして、世間一般の人達と同じ感覚で過ごす練習をさせてるんですが、そもそも学校が冷やし過ぎなんですよね〜(-_-)

        1. 稲倉サナ より:

          わー、娘ちゃんはほっぺたぷっくりが現役なんですね!よかった~(笑)
          皮膚科には通われているんですね。
          実は母が寒暖差アレルギーになったことがあり、皮膚科で保冷剤を使った検査をやったのですが、腕が真っ赤にはれ上がっていました。
          母の場合は冬に暖かい部屋から寒い外に出た際に、肌が露出している部分に蕁麻疹が出ていたんですよね。
          でも冬はなるべく寒いところで素肌を出さないように気を付けていれば蕁麻疹も出ず、特に治療もせずにいつの間にか治っていたんです。
          学校の冷房が効きすぎているのはアレルギーがなかったとしても辛いですよね。体調を悪くする子が続出しそうです(;’∀’)

  2. こー より:

    こんばんは
    ライナスの毛布か~
    私物凄く恥ずかしいけど、小学校低学年まで自分の毛布や寝巻きを洗濯されるのが嫌でした。
    自分の匂いが無くなってしまうと落ち着かなくて、それが今では洗濯しないと落ち着かない。
    拘りなのかそうじゃないのは、やはり言って納得して止める事が出来ると拘りではないのか?難しい(´- `*)
    いや、奥が深いよ学ぶ事が沢山有りますね。
    サナさん暑いけど勉強頑張ってね(^_^)v

    1. 稲倉サナ より:

      こーさんにもライナスの毛布があったんですね(^^)
      洗濯してスッキリする感覚って大人の感覚ですよね。わかります。
      人間のこうした行動の一つ一つに意味があるのかと思うと、ちょっと心理学も学んでみたいなぁと思わなくもないです(;’∀’)
      勉強、暇を見つけてやっていますがFPに比べると捗りません!
      内容が難しすぎて( ;∀;)

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