【STOP!自立訓練】成人年齢が近づいてきた重度知的障害児の親として注意すべきこと①
出典:いらすとや
今回の記事は、特にこういうお子さんの親御さんに見ていただきたいです。
重度寄りの中度知的障害児
中度寄りの重度知的障害児
IQで言うと25~45くらいのゾーンの方ですかね。もちろんそれ以外の方の参考にもなるかもしれませんが。
子供に知的障害がある事がわかった幼児期は、療育施設や病院探し、就学問題など、手続き関係も含めていろいろと考えなければいけない事が多かったのでは?と思います。
しかしそれも就学後には徐々に落ち着いてきて、中学に入る頃には特に今すぐ何かを決断しなくては!という事もなくなり、親としても気持ち的に余裕が生まれる時期なのではと思います。
ところが
高校(高等部)に入学すると、急にせわしなくなってくるんですよ💦
それはあと3年で学校を卒業して社会に出なくてはならない(=就労)ということもあるんですが、ほとんどの子が在学中に成人(18歳)年齢を迎え、さらにその2年後の20歳児には障害年金の支給が始まり…と、手続き関係が目白押しなんですよね。
で、今回はこれらの3つのイベント(就労・成人・年金)に関わる手続き関係の話を中心に、高等部に入学した頃から備えておいた方がいいと思われることを記事にしていきたいと思います🖐️
なお、この記事の情報については、東京都在住である我が家のケースということでご覧いただきたいです。
自治体によっては異なる部分もあるかと思いますので、各種制度について正確な内容を知りたい方はお住まいの自治体にご確認ください。
愛の手帳の成人更新を皮切りに続く3つの区分判定
出典:ジャパクリップ
いつまでも子供だと思っていた息子ですが高等部3年になり、ついに成人年齢を迎えました。
子供が成人になると親は親権を失い、それがたとえ障害児であったとしても、親がこれまでどおり子供の手足となって様々な事柄を自由に行うことができなくなってしまいます。
障害児も18歳になると大人になるんですよね。
18歳になる時にまず最初にしなくてはいけないのは、東京都では愛の手帳の成人更新です。
これは18歳になった時点での障害の状態を確認し、手帳の度数を再判定するというものです。
それから成人することで受けられる支援の内容が変わり、新たに受給者証が必要となり、障害の度合いを判定する…という事も出てきます。
ちなみに学童期に利用していた放課後デイサービスは学校を卒業したら使えなくなります。
学校に通わなくなるかわりに日中は何をして過ごすかというと、働く能力がある人は企業や福祉作業所で日中仕事をするか、就労移行支援等で職業訓練を行うか…となるのですが、我が息子のように知的障害が重度判定の子の場合は1日中作業を行う福祉作業所の利用は難しいと判断される場合もあります。
こういう子が日中を過ごすための居場所の一つが生活介護事業所と呼ばれる通所施設です。
ただし生活介護事業所には誰でも通えるわけではありません。
「障害支援区分が区分3(障害者支援施設等に入所する場合は区分4)以上である者」という条件があるんですよね。
ん?障害支援区分?なんじゃそりゃ?って思いませんか😅
これについての詳細は後述しますが、つまり働けない子が日中過ごす場所を確保するためには、障害支援区分の判定を受けなくてはいけないんですね。
これ、特別支援学校高等部3年生が今まさに卒後の就活(企業就労orA型・B型作業所or就労移行支援or生活介護事業所)をしているところかと思いますが、これらの進路において生活介護事業所を利用する人だけが必要となる判定なんですよね。
生活介護事業所への通所が内定した後に、区分判定を受け、3以上の区分が出た人だけが晴れて通所する資格があるというわけです。
以下は参考までに、障害福祉サービスの一覧を貼っておきますね🖐️
表の上から8番目の「生活介護」というのが生活介護事業所へ通所する際に利用する支援のことですね。
ということで、18歳を迎えた日から在学中の間には愛の手帳の成人更新、障害支援区分判定という、2つの判定を行う機会が出てきます。(障害支援区分判定は生活介護利用希望者のみですが)
なかなかハードですよね💦
そして一息ついたかな、という頃。卒業してから1~2年後の20歳を迎える頃には障害年金の受給申請をすることになります。
この際にまた区分判定が出てくるんですよね😅
判定結果によっては年金の受給ができない場合もあり、また受給される場合でも金額が違ってくることもあり、障害年金の区分判定はとても大切な節目となるイベントとなります。
また、該当する方は特別障害者手当の申請もこのタイミングになります。こちらも受給資格があるかどうかの判定があるんですよね。
と言う具合で、成人年齢を迎えると立て続けに手続き関係がどっと押し寄せてくるわけですが、これらの区分判定の全てに共通して言えることがあるんです。
それは、手厚い支援を受けたいなら判定結果は悪く出た方がいいということです。
身辺自立や学力を伸ばすために頑張ることが裏目に出る⁉
出典:いらすとや
ここでこの記事を書いた主旨というか、目的についてお話ししたいと思います。
障害の有る子の親御さんは、お子さんの障害がわかった時から「親亡き後も子供が困らないように」という思いで、「一人でできる事を一つでも増やそう」と、療育施設に通わせたり、家庭でも自立のための躾や訓練を施してきたのではないでしょうか?
トイレトレーニングから始まり、食事、洋服の着脱、お風呂などの身辺自立、文字の読み書きやお金の計算などの学習面など、とにかく限界まで頑張らせてできる事を一つでも増やしていこう。
親が面倒を見ることができなくなったとしても、子供が一人で生きていけるように。少しでも困らないように。
そんな親心から「教えること」を頑張り続けてきたのではないでしょうか?
私も高等部に入る頃まで、とにかく一心不乱に頑張ってきました。
その当時、こんな記事を書いていましたよね。
ところがですよ。
成人を目前にした際に、私は気づいたんですよね。
将来手厚い支援を受けたいと思ったら、成人年齢直前の時期はあまり頑張りすぎてはいけないということを。
長くなったので②に続きます。
(こちらの記事は全3回の予定です)
サナさん、いつも参考になる記事をありがとうございます。
娘が診断をされた3年ほど前、旧ブログのコメント欄では色々アドバイスをいただき本当に感謝しています。この3年間、娘の療育に奔走してきました。
突然なのですが、この度夫の末期がんがわかり娘の障害が分かったとき以上のショックで、息をするのも必死です。
こんなこと言われても困りますよね。
すみません。
誰かに聞いてもらいたかったのかも。
娘は春から一年生です。
重度ですが、まずは地域の支援級からがんばることにしました。
楽しく通えるといいな。
なんと声をかけていいのか、言葉になりません。
娘さんのために3年間必死に頑張ってきて、就学してこれからようやく一息つけるかもというタイミングで。
ご主人の闘病を支えつつ、娘さんの就学の準備も進めなければならず、落ち着かない日々が続くと思います。
辛い気持ちを吐き出すことで、少しでも心が軽くなるのであれば、ぜひコメント欄でも構いませんので書き込みください。
まずは娘さんが毎日楽しく学校に通えるように。
ペンギンママさんも気を張り過ぎないように、ご自愛ください。
明けましておめでとうございます
遅くなりましたが今年もよろしくです。
今年もどうぞよろしくお願いします(^^)
本当にいつもためになる記事をありがとうございます。家はIQ40くらい生活介護が決まったものです。ゆくゆくは障害年金の事も考え区分判定の際悪く悪く言いました。実際より。区分も悪く判定が出ましたが、強度行動障害という判定もついてて悪く伝えたのは自分ですが、かなりショックを受けました。難しい所ですね。区分も障害年金も。
区分判定は判定をする側の人の対応によって良くも悪くも出るもので、実態に合っていないのではと思います。
悪く言おうと思っていても「でも介助があればできるんですよね?」と誘導されると「できます」と言うしかないし、できる・できないの基準もなんだか曖昧だと感じます。
ただ、区分判定が悪く出た方が事業所に入る補助金の額が多くなるので、ショックかもしれませんが判定は悪い方が受け入れてもらいやすくなるかと思います。
いつも為になる記事をアップして下さり
ありがとうございます!
…続きがとても気になります。
我が家は来年中学生(支援学校希望)しており
今後いかに支援を引き出せるか
学んでいきたいと思っています。
FPをお持ちのサナさんのお話
(サナさんのブログやTwitterからの
情報等)を
よく夫とするのですが、
夫も刺激を受けて?!来年は
FP3級を受験したい!
と言っていますp(^-^)q。
続き、楽しみにしていますね!
今回のブログは今後の参考にしていただけるように、しっかり調べて内容を充実させたいと思います(^^)
旦那様、FP3級に挑戦されるのですか?
FPを勉強することで家庭の資産管理・資産運用、相続や税金対策など、生活に役立つ知識を得ることができるので本当におすすめです!