知的障害の息子「助詞」が使えないあるよ。

出典:pixabay

重度知的障害をともなう自閉症の長男・太郎。

定型発達の子と同じくらいできることもあれば、1~2歳児か!と思うほどできないこともあり、発達面にかなり凸凹がみられます。

なかでも発達面にかなりの遅れが見られるのが「言語」

言葉でのコミュニケーションが取れず、それが他害につながっているとも思われます。

それでも高校生ともなると、認知力が高まってきたのか、幼少期に比べると意思疎通を図ることができるようになり、曲がりなりにもコミュニケーションが取れるようになってきました。

太郎の方から積極的に話しかけてくる場面も増えてきたのですが、それだけに最近とても気になることが出てきました。

それは「助詞が使えない」ということです。

 

助詞はハードルが高い?「ワタシ中国人アルヨ」

出典:いらすとや

「助詞が使えない」ということは何も今始まったことではありません。

しかし、小学校くらいまでは「話す」ということそのものがあまりできていなかったので、「助詞を使う」ということまでは求めていなかったんですよね。ワンランク上の話すぎて😂

それが中学生になる頃にはずいぶん自分の意志を言葉にすることができるようになって、初めて「助詞が使えない」ということに気が付きます。

そこで学校の先生からも助詞が使えるように指導していただいたこともありました。

家でも私が助詞を意識しながら話すように言いなおしをさせたりしたこともありました。

しかしなかなか定着しない😂

気が付けば助詞抜き言葉で話し続ける太郎。

しゃべり言葉が謎の中国人状態になってるし!

それはそれで可愛いけど😝

ワタシ中国人アルヨとかインド人嘘つかないとかそんな感じなんですが😅

実際、中国人が「~アルヨ」なんて話しているのは聞いたことがありませんが、あれはいわゆるステレオタイプっていうやつなんでしょうね。

こんな記事☟を見つけました😝

中国人が実際には話さない「~アルヨ」 イメージはなぜ広まった? – ねとらぼ (itmedia.co.jp)

まあでも。アルヨというのは無いとしても、外国人にとっても日本語の助詞を使うことは難しいのでは?と思うんですよね。

これって日本語に限った話ではないのかなあ。

でも英語の前置詞の方がわかりやすい気がするんですよね。

of〜「〜の」

at〜「〜で」

to〜「〜に」

on〜「〜(の上)に」

in〜「〜の中に(で)」

for〜「〜に向かって」

by〜「〜によって」

ところが日本語の助詞ときたら、「へ」あたりは「へ」って書いてあるのに「え」って読むし!

英語と違って「に」はこういう時に使う、みたいな説明が簡単にはできない気がしませんか?

まあ、そこはひたすら例題を出して学んでいくしかないと思うんですが、これって小学校低学年のほんの一時期にさらっと学んだだけで、定型発達の子であれば日常生活の中で自然と覚えていく分野ですよね…。

うちの太郎が助詞が使えないのは知的障害が重いから?そこはやっぱり言語発達遅滞だから?

理由はよくわかりませんが、とにかく然るべき時期に言葉がほとんど話せなかったせいで、他の子たちが学校で言葉のトレーニングをしてもらえる時期に、太郎はその波に乗ることができなかった😂

高等部では今更言葉についての授業なんてない。

教えたいなら自分でやるしかないけど、助詞が使えなくても生きていくうえで別に困ることはないんだよなぁ…とも思うわけです(゚з゚)

 

助詞が使えない大人。書字表出障害(ディスグラフィア)かも?

出典:イラストAC

この「助詞が使えない」という問題は知的障害のせいなのかな?と思い、インターネットで「知的障害」「助詞」などで調べてみたんですが、あまり出てこないんですよね(゚з゚)

唯一ヒットしたのがこちら☟

知的障害児の格助詞「が」「を」「に」の困難さに関わる要因の解明

従来の知見から,知的障害児が格助詞「が」「を」「に」の使用に困難さを示すことが示唆されている。しかし,その困難さに関わる要因は不明である。格助詞「が」「を」「に」は動詞と密接な関わりをもつ。したがって,動詞に視点を当てた検討を行うことによって,格助詞「が」「を」「に」の困難さの要因を掘り下げて検討できると考える。そこで本研究では,知的障害児を対象として,動詞の性質を踏まえた言語課題を行うことによって,知的障害児の格助詞「が」「を」「に」の誤用の特徴とその背景にある困難さは何かを明らかにすることを目的とする。さらに,その結果を踏まえた動詞と格助詞の指導法の提案を目指す。

KAKEN — 研究課題をさがす | 知的障害児の格助詞「が」「を」「に」の困難さに関わる要因の解明 (KAKENHI-PROJECT-21K13613) (nii.ac.jp)

研究内容を読んでみたいものですが、原因が解明されているわけでもなさそう😅

知的障害児は「が」「を」「に」の使い分けが難しい、ということでしょうが、考えてみると最近は若者だけでなく、大人も助詞を正しく使えていない人、多いですよね。←と言っている先から自分が使ってない🤣

SNSやブログでは「てにをは」をきちんと入れて使うとかえって読みづらくなることから、私自身もあえて助詞を抜いて書くこともあります。

本業のライターの方の仕事ではあり得ないことですが。

崩した文章を書くこともまた文化のようなものですから、それ自体は否定はしないし、それがまた面白くもあるかと思っています。

どちらかというと私は肯定派です😊

TPOが守れていればいいと思っています。

しかし

やはりいい歳をした大人がSNSやブログで、まるで女子中学生のような助詞抜き言葉で文章を書いているのを読むと、なんとなく読んでいていたたまれない気持ちになることがあります😅

最初はわざと書いているのかな?と思って読んでいると、どうもそうではないらしく。

書かないのではなく書けないのかも?と思うようになりました。

今回の記事を書くにあたって調べていたら、リタリコさんのサイトでこういう記事を見つけました。

引用させていただきます🖐️

書字表出障害(ディスグラフィア)の症状は「書くこと」が苦手です。ただし、まったく字が書けないわけではありません。例えば、下記のような症状があらわれます。

  • 板書(文字の書き写し)に時間がかかる
  • 助詞が上手く使えない
  • 文字のバランスが悪い
  • 誤字脱字が多い
  • 句読点を忘れる
  • 鏡文字を書いてしまう
  • 「め」と「ぬ」を間違える
  • 漢字をなかなか覚えられない
  • マス目からはみ出してしまう など

読むことが苦手な読字障害(ディスレクシア)にともない、書字表出障害(ディスグラフィア)の症状が現れる可能性もあります。

出典:大人の発達障害とは?診断基準や診断のデメリットはあるの?診断書で利用できる施設も解説 (litalico.jp)

 

読字障害(ディスレクシア)は知っていましたが、書く方が苦手な発達障害もあるんですね。知りませんでした。

こうやって調べてみると、発達障害にもいろんな症状があるんだなと新たな発見があります。

 

今回、太郎のためになりそうな有益な情報は見つかりませんでしたが、助詞が話せるようになるよりも、もっと言葉による意思疎通をはかれるように、別のアプローチを考えてみようかと思いました。

 

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知的障害の息子「助詞」が使えないあるよ。” に対して3件のコメントがあります。

  1. にゃんこ より:

    助詞って何だっけ?と最初に戸惑ったのは、知的障害児の次男の発達相談の時でしたね。
    二語文はでますか?
    三語文は?と聞かれて、ずっとまだ出ませんと答え続けて、やっと三語文出ました!と言えた、その時に間髪入れず、助詞は出ますか?と言われ。
    助詞?はて、何でしたっけ?となりました。
    ぼく、ごはん食べる。お母さんどこいくの?は言えても、助詞はなかなか出なかったと記憶してます。
    年長くらいで言えるようになったのかなぁ。
    と思って母子手帳を確認したら三歳すぎには三語文が話せると書いてありました。
    助詞が出るようになったとも。
    本当かなぁ?と言うのも、STに通っていた時期が年長くらいまでだったのですが、そこで随分と三語文に苦戦していたような気がしていましたので。
    STに通っていた頃、待合室でよく一緒になる年配のご婦人がいらっしゃいました。
    ご子息がバイクで事故にあい、生死を彷徨う大怪我で頭部を損傷し、やっと話が出来るようにはなったものの、という時期だったようでした。
    「男のお子さんなら、バイクに乗せてはダメよ」と仰っていたのを覚えています。
    全然関係ない話になりましたが。
    私も助詞を正確に使えている自信がなくて。
    子供にどうやって教えたのかも覚えていません。
    私の田舎の方言を標準語に変換する時に、助詞を意識したような気がしています。
    まず方言→なんちゃって英語→標準語に直したような気がするのですが、勘違い?
    うちの次男は長らく文章を書くことを苦手としていましたが、高校に入ってから格段に成長しました。
    やはり養護学校では教え方が違うのかもしれませんね。

  2. cosflo より:

    今から30年前に私の尊敬する先生が出始めのLDについて勉強をしていました。その頃から(当たり前か)、困り事を抱えていた子どもはいたわけです。私がその先生を尊敬する理由はそういうところにもあって、いつも子どものために、最新の教育とかも勉強していました。

    私が支援員をする決心をしてから、でも何も知らなくて不安でしたので、図書館にある子ども向けの(!)発達障がいやLDなどの困り事を持っている子の詳しい情報やそういう子とどうやって関わっていけばいいかなどを子どもに分かるように書いてある大きな絵本のような本を借りてほとんど全部読みました。私も発達障がいに当てはまる点があるなぁと思ったのは、その頃からでした。私も学校での国語や作文や数字を覚えられないなどのちょっとした困り事はありました。何かその辺はベビーブームの大人数でスルーっと通り抜けてしまって、いまだに助詞だとか、いろいろなことが分からないなぁと思うことはあります。人生リハビリですね。何だか苦しいなぁと思うと多弁になる私です。

    1. 稲倉サナ より:

      30年前からとはすごいですね( ゚д゚)
      私が子供の頃、病的に勉強ができないクラスメイトが何人かいましたが、今思うとLDだったのかなと思います。
      LDであれば効果的な勉強方法もあるわけで、LDであることに気づき、周りが支援することで随分生きやすくなるのでしょうね。
      助詞は難しいですよね。
      私もこうやって文章を書きながら、助詞はこれでいいんだっけ?と悩みながら書くことが多いです(;’∀’)

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