流血騒動で病院をたらい回しされた息子
出典:pixabay
こちらは2020年3月に書いた3つの記事を統廃合し、加筆・修正したものです。
家の中で突然出血した多動児・太郎
出典:pixabay
知的障害あり自閉症の長男・太郎は、幼少期は多動傾向が強く、家の中でも常に走り回ったり飛び跳ねたり、落ち着きのない子供でした。
あれは息子が小学校4年生くらいだったかと思います。
平日の夕方でした。
学校から帰宅した太郎はEテレを見ながらいつものようにソファの近くで飛んだり跳ねたりしていました。
私は太郎の下校の付き添いもあったため、この時間帯は忙殺されていました。
片づけやら夕食の準備やら。
太郎は視界の片隅には見えていましたが、何をしていたのかまでは把握できていませんでした。
すると急に、近くに座っていた次男が叫び声をあげました。
おかあさん!
太郎が顔から血を流してるよ😱
と。
え?
驚いた私が太郎に駆け寄ると、太郎の額から血がポタポタと流れ落ちているのです。
刃物ですぱっと切ったかのような傷口から血がしたたり落ちているというのに、太郎といえば顔色一つ変えず、血を流しながら立っている姿はなんか
落ち武者感。
怖いからっ😂
…と心の中で叫びつつも、この流血騒動ももはや2回目。
生傷が絶えない多動児の流血騒動
前回よりは少し落ち着いて状況を確認できました👍
といっても滅茶苦茶慌ててしまいましたが😅
それはまるでかまいたちに切られたかのような傷でした。
がっ、周りをきょろきょろ見渡しても、こんな傷が入るような場所も道具もありません。
血がついた跡すらありません。
とにかく止血を!と思いつつも、
首を絞めるわけにもいかないし🤪
とりあえず患部をぐっと抑えながら、あたふたあたふた、どうしよう、出血量が多すぎるし、血が止まらないし、病院に連れていかないと!
幸い、まだ近所の整形外科が開いている時間でした。
次郎に留守番を頼み、私はすぐさま太郎を整形外科に連れていきました。
この子は自閉症で。
家の中で暴れて額を切ってしまって。
じっとしていることができません。
今回は泣かずに、それでも要領を得ない感じの説明しかできませんでしたが。
病院では女性看護師2名に体を抑えつけられながら、なんとか診察はやってもらえました。
「額が1.5cmほど切れてますね。傷口は綺麗なようですし、感染する前に早めに縫合した方がいいでしょう」
と先生。
あぁ、よかった!
早めに病院に連れてこられてよかった。
・・・とほっとしたのも束の間、先生が続けざまにこう言いました。
「ただ、お子さんがこんなに暴れている状態だと、うちでは縫合はできません」
え?
うちでは縫合はできません?
まさかの門前払い🤪
診察室には入れてもらえたけど、結局傷口を消毒してガーゼ貼ってテープで押さえただけで診察終了。チーン。
7時間以内に縫合してくださいね♪
って言われたけど・・・
どこいけばいいっていうの?
追い返された病院の前で私、しばし途方に暮れていました。
7時間以内。
なんかの罰ゲームかな😂
夫との間に愛が芽生えた瞬間
出典:pixabay
近所の整形外科から「うちでは縫合できない」と断られた太郎と私。
医師からは A病院かB病院がおすすめ☆と言われたので、どちらも車で30分圏内だったのもあり、とりあえず電話してみることにしました。
ちなみに、すでに通常の病院の診療時間は終わっている時間帯です。
大きい病院なら確実に救急外来もあるので、私はまずA病院に電話しました。
うちの息子、自閉症なんですが。
最初に、必ずこれだけは伝えました。
先ほどの病院のように、行ってから「対応できない」と言われてしまっては二度手間だし、 やはり自閉症で多動で暴れん坊の場合は、事前に伝えておかないと迷惑をかけてしまうと思ったからです。
するとA病院の救急外来担当者はこう言いました。
「申し訳ございません。今日の当直は眼科の先生しかいないので…」
眼科の先生しかいないので対応できない。と言われれば、ぐうの音もでません(゚з゚)
仕方がないので、B病院の方に電話してみました。
うちの息子、自閉症なんですが。ということももれなく伝えて。
するとB病院の救急外来担当者はこう言いました。
「申し訳ございません。只今、当直の外科の医師は手術中でして。あと2時間くらいはかかる予定ですのでお引き受けできません」
ま・た・で・す・か !🤪
手術中と言われれば、これまたぐうの音もでません( ;∀;)
この辺りで私、ちょっと焦ってきました。
息子のおでこにとりあえず貼られたガーゼはすでに血まみれです😂
結構、傷的にも深そうな感じなので、明日の朝を待つっていうのもちょっと、怖い。
とりあえず、会社にいる夫に連絡をとってみることにしました。
「太郎が出血多量なんだけど、引き受けてもらえる病院がない」と。
そしたら、
毎晩帰宅が午前様というブラック企業に勤めている夫が、驚くべき言葉を発したのです。
「今すぐ帰るから」
雪でも降るんかい🤪
って、にわかに信じられませんでしたが。
実は私一人きりでは心細いと思っていたので、 その言葉を聞いた瞬間、夫に対して、ちょっと、いや、かなり
愛が芽生えましたよね💕
って、
愛なかったんかーい🤣
ひとまず、夫が帰ってきてくれるということで安心感を得たものの、ここでぼーっとしているわけにはいきません。
夫の帰宅を待っている間に私は車で1時間圏内で行けそうな総合病院・大学病院をGoogleで片っ端から調べて、電話をかけまくりました。
その数、10件。
しかし
すべて撃沈🤪
どこの病院からも、当直が内科医師しかいないだとか、待機している患者がいっぱいいるだとか、医師が手術中などと言われ、テイよくお断りされました😭
考えてみれば、救急車で運ばれてくる患者が優先なんですよね。
うちみたいに死ぬわけでもない、しかも自閉症。
命にかかわる患者でなければ、電話口で断られてしまうのもやむなし。
今ならそれも理解できるのです。
でもそのときの私は必死😂
なんとか息子を診てもらえる病院を…と、必死になっていました。
そこで、学校からもらったプリントの存在を思い出しました。
それは、これ↓
#7119 救急相談センター
急な病気やケガをした場合に、「救急車を呼んだほうがいいのかな?」「今すぐ病院に行ったほうがいいのかな?」など迷った際の相談窓口として、「東京消防庁救急相談センター」を開設しています。
東京消防庁救急相談センターでは、これらの相談に相談医療チーム(医師、看護師、救急隊経験者等の職員)が、24時間年中無休で対応しています。
命にかかわるほどでもない。いや、それすらもよくわからないけど、とりあえずいきなり119をするのはためらわれる、みたいなときにかけるといいっていう、#7119。
私は藁にもすがる思いで、#7119に電話をかけてみました。
すると対応してくれた担当者がね。
まあ、とっても親切な方だったんですけどね。
すぐ死ぬわけでもないな、って判断したんですよね。
そこは優秀な方ですよね(゚з゚)
親身に話を聞いてくださって、 そのうえで、うちの家から行ける範囲の救急外来のある病院を紹介してくれたんです(゚з゚)
そこ全部すでに私が電話したやつ😂
なんかねー。
このハイテク(死語か)な時代、インターネットである程度のこと、調べられるんですよね。
結局、#7119って情報弱者にとっては有効なのかもしれないけど、インターネットを普通に扱える人にとっては時間の無駄だったということがわかりました。
ただし119呼ぶかどうかの判断がつかないケースは有効だと思いますけども。
しかし最後の砦もダメだった・゚・(ノД`)・゚・。
半狂乱になりつつ、私は夫に電話をかけました。
そんな私に帰宅途中の夫は力強く言ってくれたんです。
俺がなんとかする。待ってろ。
と。
交渉人・稲倉一郎おそるべし!
出典:pixabay
俺がなんとかする。待ってろ。
と言ってくれた夫が帰宅するまで、とりあえず太郎と次郎には夜ごはんを食べさせて待っていました。
(太郎、流血しつつもご飯をモリモリ食べるの巻🤪)
そうこうしているうちに夫、帰宅。
私は夫に半べそかきながら整形外科で言われたこと、電話した病院すべてに診察を断られてしまったことを伝えました。
すると夫はこう言いました。
今から俺が太郎をB病院に連れていく。
と。
B病院というのは私が門前払いされた直後に電話した2件目の病院で「当直の外科の先生が手術中で引き受けられない」と言われた病院です🖐️
「えっでも、そこ先生手術中だから引き受けられないって言われたんだよ?」 と私。
すると夫。
「こういうのは連れていったらなんとかなる。大きい病院だから先生が1人なんてことは絶対ない。なんなら手術が終わるまで待つ。連れていって俺が交渉する」 って。
男前かよ😂
惚れてまうやろ~😍 って、惚れてなかったんかい🤣
夫の剣幕に圧倒されつつ、私は急いで病院に行く準備を整え、夫と太郎を送り出しました。
車で行けば30分もかからぬ場所です。
到着して少し経ったかな…という頃に、夫から携帯電話に連絡がありました。
「引き受けてもらえることになったよ」
え?
そんなアッサリ?
半狂乱になって電話していた私の苦労は一体🤪
って、
交渉人・稲倉一郎(夫)恐るべし😂
その後帰ってきた夫に聞いた話ではこんな感じでした。
ちょうど夫と太郎が到着した頃、手術中だった外科の先生のオペが予定より早めに終了。
事情を伝えたらすぐに対応してくれるとのこと。
額を縫合する際、興奮した太郎は暴れたのですが、病院の男性スタッフ2名と夫の合計3名で手足を押さえつけてなんとか縫合を終えることができたそうです。
多動の自閉症児なので、手術はやっぱりちょっと大変だったものの、先方は慣れた感じだったそうです。
行ってみないとわからないものですね😅
今回は行動力のある夫に救われました😝
その後太郎はケロッとしていて(‘A`)
早めの対処が功を奏し、感染症もなく、縫合した部分も綺麗なものでした。
傷跡は今ではほとんど目立ちません。
今考えると、最初に断られたA病院は「眼科の先生しかいない」と言われましたが、眼科の先生、額を縫うことはできたんじゃ…?と思います。
連れていけば診てもらえたのかも(゚з゚)
案ずるより産むが易し。
次回こういうことがあったら、私も夫の行動力を見習おう。
と思いましたが、幸いにも太郎はその後流血騒動は起こしていません😂
こんにちは
はらはらドキドキもんですね。
もう流血騒動は、勘弁ですね。
ご主人様命がかかわるとご立派な判断力を発揮されて安心致しました、良かったねサナさん(^o^)
うちの夫は肝が据わっているんですよね。
いざという時に頼りになります!ウフ。 ←ノロケか( ̄▽ ̄)
大変でしたね。
ご主人の判断はすばらしいですね。
うちも発達障害ゆえと思しき怪我が二度ほどありました。
小1の4月、初めての遠足で転んだ先が花壇の柵。
まさかの鉄柵にあごを打ち付けてしまい。
元々転びやすい歩き方の子供でした。
顎の下の方をザックリと切って、学校に迎えに行ったのか、先生と一緒に帰ってきたのかは覚えていません。
保健の先生から「傷の状態から縫わなければならないと思う。すぐに病院へ」と言われて近所の整形外科へ。
そここの先生はちょっと不思議な物言いの方で。
緊張をほぐすためか、ふざけているような馬鹿にしたような感じの方なのですが。
最初に受付で「発達障害があります」と伝えていたのですが、息子を見ていきなり
先生「なに?この子発達障害なのー?」
私「はい」
先生「へぇー、そうなんだー。でも大人しいねー。」
その頃は場所見知り人見知りが酷かった頃でした。
傷を見てすぐに「深いからちょっと縫うね。お母さんお子さんを抑えておいて」と。
そこで私は痛みと恐怖で泣いて暴れる息子の上に、覆い被さるようにして腕を掴んでいたのですが、暴れるのでどんどん全体重をかけて押さえつけて。
最初は痛い〜と泣いていたのが、次第に苦しそうに「重い、重い」となって。
危うく私の体重で圧死するところでした(汗)
麻酔の注射で縫う頃には痛みは無くなっていたようです。
五針くらい縫ったのかなぁ、中学くらいにはもう傷も分からないほどに綺麗になって。
次にその病院にお世話になったのは、小4の時に友達と自転車で遊んでいて、友達の手放し運転を見て自分も出来ると思ったのでしょう。
坂道で手放ししたら、自転車ごと顔から転んで、とたまたま近くにいたママ達が目撃して、助けてくれました。
泣いて歩けない息子を車で運んでくれるママと自転車を押して家まで運んでくれたママと二人に世話になりました。
怪我は顔から転んだその弾みでアスファルトにバウンドし、顔中に大小の擦過傷が出来て血が出ている状態。
ですが、運悪く近所の整形外科は休診日。
家にあったガーゼと消毒液と塗る傷薬をつけて様子を見ました。
ですが、二、三日たっても治らずジュクジュクしたまま。
それから病院に連れて行ったら、ここまでひどいならすぐに病院へくる状態ですよと言われてしまって。
えー?息子よ、ごめん。
それまで顔中にガーゼをあちこちと貼り付けたために、息子は下級生にミイラみたいと怖がられていたようで。
息子には色々と申し訳ないことをしてしまいました。
顔をアスファルトに打ちつけて、顔中すりむいて痛かっただろうに、ショックで呆然としてるいるのをいいことに夕方だったので晩ごはんの支度を優先してしまって。
擦り傷が残るかと思いましたが、半月くらいで瘡蓋になりこちらも綺麗に治りました。
本当に自分の都合ばかりで、駄目な親だったなぁ。持病にも気づかなかったし、大量に虫歯にしてしまうし、ほんとに子育て向いてないですね。
自分優先で人の痛みがわからないんでしょうね、嘆息
危うく私の体重で圧死
→すみません、笑うところではないかもしれませんが笑いました(笑)
いやいや、病院って敷居が高いですよね…。
どの程度から連れて行ってもいいのか、悩んでしまいます。
「この程度の傷で」なんて思われたらどうしよう~なんて。
うちは太郎が傷はセルフ(舐めて)治すようなワイルドなところがあるので、なおさら病院行かなくても大丈夫かも?なんて思ってしまいますが、2度の流血騒動のときは血液量が半端なく、さすがに不味いと思った次第です(;’∀’)
それにしても生傷が絶えないタイプの子は大変ですよね…。
良かった。
笑うところです笑笑
本当に次男は病院に縁があるようで、お陰で私は病院嫌いになりました。
病院以外でも、私と息子の珍道中は現在進行形であります。
笑うところでよかったです( ̄▽ ̄)