現実逃避する障害児のママ「母親やめてもいいですか」
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障害児のママが書いているブログを読むと、時々、辛い現実から目を背け、現実逃避して、自分のメンタルを最優先して、子供の問題についてはなるべく考えないようにしてる、みたいな人がいますよね。
わかりますよ。うちの息子も相当なタマだったんで。でもね。
そりゃ、考えなくて済むんだったら、楽ですよね。
けどそれって、問題を先延ばしにしているだけなんじゃないの?
問題を放置していれば、それは倍返し、いや、100倍返しで戻ってくるんじゃないの?
なんとなくモヤッとしたので、今日は現実逃避する障害児ママについて書いてみようと思います。
自閉症の息子の幼児期は毎日が地獄だった
もうこの記事のリンク、何回貼ったかな😂
自閉症の長男・太郎は重度知的障害(IQ30)、幼い頃は多動・他害・破壊行動の三冠王で、当時の私は毎朝目が覚めるたびに「まだ生きてたのか」「もう目を覚ましたくない」「死にたい」「子供から離れたい」「逃げたい」「消えたい」
そんな風に、人生に絶望していました。
家にいれば部屋はぐちゃぐちゃ、物を破く壊す。弟の次郎に噛みつく殴る。
外に出れば太郎は瞬く間に走って消え去り、子供の悲鳴や怒号が聞こえたと思ったら、やっと追いついた私が見た光景は「この子がやったー」とつるし上げを食らっている太郎の姿。
公園でも児童館でも、他所の子供を滑り台から突き落とし、物を奪い、噛みつくなど、トラブルが絶えなかったため、毎日、誰もいない早朝の公園に出かけ、子供が集まってくる前に退散していましたね…。
言語発達遅滞でもあり、言葉を話せないため、まるで宇宙人のようにも思えた息子でしたが、それでも他害さえなければ、私はあんなにも追い詰められてはいなかったと思います。
両親は遠方住み、夫は毎日早朝出社、残業で午前様帰宅、繫忙期は連絡もなく2~3日帰ってこない日もありました。
一時保育は激戦区で、療育はどこもキャンセル待ちで入りたくても入れない。
頼る人もいない、助けてくれる人もいない、孤独な育児の中で私は追い詰められ、息子に手を出して児童相談所のお世話になったこともありました。
死にたいという気持ちが高じて、風邪薬を大量に飲むオーバードーズを経験したこともあります。
それでも私は太郎をなんとかしたくて、少しでもいいから普通に近づけたくて、インターネットで検索魔と化していましたよ。
毎日のように療育先や病院を探したり、自閉症に良いとされる情報を調べて、試してみたり。
だって、立ち止まっていたら発狂しそうだったから。
太郎のことを考えず、楽しいことだけを考えて現実逃避するという選択肢もあったのかもしれない。
でも私はできなかった。というか、そんな余裕がなかった。
子供に食べさせて生かしておく、それだけで精いっぱいだったのです。
そしてそんな闇の中をさ迷う生活から抜け出したくて、夜な夜なインターネットで太郎の自閉症を治してくれる方法を検索していたのです。
自閉症は病気じゃないから、治ることなどないと、わかってはいましたけど。
賛否両論の「母親やめてもいいですか」を読んでみた
私は地獄のような日々に現実逃避をしなかったのは、結局逃げても後から自分に返ってくると思ったからです。
あとからさらに大変な思いをするんだったら、今は辛くても我慢して、太郎のためになることを模索していった方がいい。それが結果、地獄から抜け出せる日が少しでも近くなると信じていましたから。
だから現実逃避する障害児ママの気持が理解できなくて、どういう心理なんだろうな?と検索したところでこの本を見つけました。
母親やめてもいいですか
幼い時に父を亡くした私の夢は「家族をつくって平凡に暮らすこと」。だが、不妊治療、流産を乗り越え、ようやく授かった娘は広汎性発達障害だった。娘が幸せになる手がかりを探して療育に奔走するも、わが子と心が通いあわないことに悩む。さらに将来を悲観し、気づけばうつ状態に。チャット、浮気、宗教…現実逃避を重ねるなか、夫に突きつけられた離婚届。娘と離れ、徐々に現実から目をそらし逃げていたことに気づくのだが…「親は子どもの幸せを諦めてはいけない」娘の障害受容ができず、一時は死をも考えるほど、どん底に落ちた著者の絶望と再生の物語。
この本、私はまったく知らなかったんですが、きっとそれなりに話題になった作品なんでしょうね。
Amazonのkindle版のレビューの件数の多さと、レビューに対する「役にたった」の数が尋常じゃない( ゚д゚)
1人1人のレビューも文章が長めで熱がこもっていて、それだけ多くの人が心を揺さぶられたんだろうということがわかります。
「この母親は許せない!」「すごく救われた。ありがとう!」と賛否両論を巻き起こした作品と書かれてありましたが、確かにレビューの内容が二分化されていましたね。
本のあらすじを読む限りは、なんとなく境遇が似ていて共感できるなぁ…と思ったため、この作者がどういう人生を歩んでいくのか、子供がどうなったのか、気になったのでレビューをじっくり読んでみました。
レビューを読んだ感じでは、結局子供を捨てたんだな、ということがわかり。
どういう経緯でそうなったのか気になり、サンプル版をダウンロードしてみたんですが、当たり前なんですが肝心な場面で”続きは有料版で”(゚з゚)
続きが気になったのでkindle版を購入してしまいました😅
境遇も似てる。共感もある。でも大半の母親は踏みとどまっている。
まあ、有料の本なのであんまり詳しくネタバレすることはできませんが、
夫と離婚して子供を手放すことになったっというと、どれだけ大変なお子さんだったのかな…という点が最も気になっていたんですが。
読んだ感想としては、まあ確かに手がかかるし、大変な子だな、とは思うけれども、発達障害のお子さんがいる方のブログを読むと、わりと同じように大変手のかかる子はたくさんいるし、私にしてみれば「他害がないだけマシじゃない」と思わなくもない(゚з゚)
・自分の子供の頃、平凡な家族に憧れていたこと
・夫が障害児の子育てから目を背けていたこと
など、境遇が似ていて共感できる部分もあるけれど、一方で、
・母親が近居で子供を預けて出かけられる(結果それが不倫につながったんだけど😅)
・他害や多動、破壊行動など、他人に迷惑をかけないタイプの子供
など、私にしてみればそれだけでもかなり救われるのに、と思う点も多々あり。
まあでも私が鋼メンタルで、精神崩壊しない強い女だっただけで、皆が皆、同じように耐えられるわけでもなければそれを人に強要したいわけでもない。
それに、子供を置いて逃げてしまいたいという気持ちもよくわかる。
何度も思ったことがあるもん。
でも
世の中には同じように苦しい思いをして、子供を捨てて逃げたいと思っている発達障害児のママは、山ほどいると思うんです。
障害児ママのブログやTwitterの呟きを見ていると、地獄の日々を過ごしていたあの頃の私を思い出す、悲痛な叫びで満ち溢れているんです。
みんな同じ。
辛くて逃げ出したい、でも。
なんとか踏みとどまっているんですよね、ほとんどの母親は。
逃げたいけど、でも最終的には子供を捨てることができなくて。
実際に逃げるのは父親の方が多いんじゃないでしょうか😅
私の周りにも離婚して子供は母親が引き取った人の方が多いです。
Amazonのレビューを読んで思ったこと
同じ発達障害の子のいるママとして、子供を捨てて男に走ったこの人が書いた本を称賛する人などいるんだろうか?
と思いつつAmazonのレビューを読んでみると、意外といるんですよね。
親も子も不幸になる(最悪は死を選ぶなど)くらいなら、離れた方がいいのではないか、とか。
それは確かにそうだと思う。皆がやれていることでも、どうしてもできない人もいる。
大半の人が踏みとどまれていても、踏みとどまれなかった人もいるということ。踏みとどまったために不幸になるなら、こういう道もあるということなんだな、とレビューを読んで思いました。
確かにこの子はこの母親といるよりも、夫の実家で育てられた方が幸せなんだろうな、と私も思いますし。
それから「救われた」と言っている人の中には、自分も似たような境遇だから、こうした黒い気持ちを抱えているのは自分だけじゃない、黒い気持ちを持つ自分を肯定してもらえた気がして救われた、と。
なるほどな、と思いましたね。
確かに障害児育児はきれいごとじゃない、むしろ人には言えないようなドス黒い感情がたくさん湧いてきて、自分は母親失格だよと思うことは日常茶飯事で。
そんなときに、そうした負の感情を惜しげもなくさらけ出してくれたこのエッセイ本を読むことで、「自分だけじゃない」と、いい母親でなければならないという呪縛から解放されるのかもしれません。
あとはこの人の行動を反面教師として、子供の大切さがわかった、子供と向き合えた、というもの。
「この母親許せない!」系のコメントは、子供が発達障害だということを言い訳にしているだけ、普通の子を産んでも結局不倫をした、などの痛烈なコメントが続々😅
実際親に捨てられた方のコメントは、「子供を捨てた親が公の場で自分語りするな」と。ごもっともです。
そして私は…私は、最初に読み終えた段階では「これはないわー」と思いましたが😅
しかし、こうした現実逃避系の本やブログは、どうして需要があるのかな?と考えたときに、こういう本を読んで、同じような思いを抱いた自分を肯定してもらえた、逃げたいと思うことは悪いことじゃない、そんなふうに自分を認めてもらいたくて、読む人が多いのかもしれないと思いましたね。
実際に「じゃあ私も子供を捨てちゃお☆」「これだけしんどいんだから不倫するのもアリだよね」なんて真似をする人は、少なくともレビューを読んだ感じではいなさそうなので😅
どちらかというと、心の中の黒い部分を認めてもらったうえで、あらためて子供に向き合い、優しい気持ちになれる。
ある意味、こういう本は必要だったんだな、と思えました。
私も、この本を読んで、あのとき逃げ出さなくて良かったな、って思えましたよ😉
いいなぁ〜頼る場所があって、と
サナさんの本のレビューを読ませて頂き
思いました。
私もほんまモンの(笑)ワンオペなので
頼る場所のある方が愚痴を言っている
だけで腹黒になります←落ちてる時は
特に。
今度コロナの予防接種を予約しようと
思っているのですが、2回目の後に高熱が
出ている方がまわりに多くて
発熱で動けなくなったら、この子の
お世話は
どうすれば良いのだろうか、と
悩んでいます。
頼る人がいる人はいいなぁ〜(又
言ってます)。
羨ましいですよね、気軽に子供を預けられる身内が近くにいるのは。
うちは私が1人で出かけたいときは夫に頼むしかないので、土日に出かけるのは年にほんの数回、もともと少なかった友人がどんどん減ってしまいました。
コロナの予防接種も不安ですよね。
うちも結局夫は仕事で都合がつかず、何かあったときは帰ってきてもらえるように電話とメールには気をつけてもらうようにするしかなかったです。
ちなみに2回目の接種はやっぱり副反応がありました。
その件は今日記事にする予定です(‘ω’)ノ
辛いときは腹黒になるのも仕方がない。だって人間だもの byサナヲ
こんにちは
初めに熱で袋を閉じるやつシーラーて言うみたい、今しがた100円ショップで発見して見たら書いてあった( ^ω^ )
サナさんは、人前で泣けない人ですか?
いきずまったら、助けを求めて思い切り泣いても良いんだよ。
私も、いろいろ有り風薬大量に飲んだこと有ります、起きたとき生きていてえーと、思った、その後物凄く体調悪かった(ToT)絶対お薦めできません。
メンタルメンタル言っている人、ご自分は言いかもしれないが子供が。。。
でも、言っているだけで影で必死だったりして分からんけど。
子育てに正解て有るのかないのか?難しいですね。
シーラー!そういえば聞いたことあるかも(笑)
教えてくださってありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
私は涙もろいので人前で泣いてしまうこともあります。でもやっぱり我慢してしまうかな。
私も風邪薬を大量に飲んだときは、翌日体がぐったりして起き上がれなくなって、体に赤い湿疹が出て、しばらく体調が悪くてしんどかったです。
あまりにも辛すぎてもう二度とごめんだわと思いました。というか、もし次にやるとしたら確実に死ねる量を飲もうと。
でもそういう日が来なくてよかったです。
自分のメンタルは大事ですけど、子供より優先することができるのはある意味感心しますね。