涙なしには語れない!多動極まりない自閉っ子の七五三

出典:いらすとや

昨日、写真の整理をしていたら太郎の七五三のときの写真が出てきました。

発達障害なおかつ多動傾向のあるお子さんの場合、「七五三は回避した」という方も珍しくないかと思います。

我が家も通常ならスルーすべき行事ではあるんですが、当時太郎が普通の幼稚園に通っていたこともあり、なんとなく周りに流されて七五三をやることになっちゃったんですよね😅

そこで今回は重度知的障害かつ自閉症、多動でじっとしていられない太郎の七五三がどんな様子だったのかを、お伝えしようと思います😂

 

七五三って意外とややこしい行事かも!

出典:いらすとや

太郎の幼児期は地元に療育園がなかったため、普通の幼稚園に通わせていました。

年少さんは1クラス25人くらいだったと思いますが、その中で発達障害児は太郎ただ一人😅

加えて知的障害あり、言語発達遅滞ありで、まともにコミュニケーションがとれない太郎ですから、通常ならママ友もできずに親子で孤立してしまいがちなシチュエーションです。

けれども私はクラス役員をやることになり、それがきっかけでクラスのママたち全員と仲良くなることができました😊

それで降園時のお迎えの時もそそくさと帰ることなく、しばらく子供たちを園庭で遊ばせながら、ママたちと立ち話をすることも多かったのです。

とはいえ太郎が大人しくお友達と遊んでくれるわけもなく、立ち話ひとつとっても命がけでしたが😂

そんな年少さんのある日、あれは夏休み明けくらいだったと思います。

あるママが言ったんですよ。「七五三どうするー?」って。

どの神社に行く?

着物を着させる?

撮影スタジオの予約した?

私は七五三なんて頭の片隅にもなかったので、ひたすら聞き役に回っていましたが😅

その中で話題の中心となったのがこれでした。

今年やる?来年やる?

たまたまその時は男児の親が多かったのもあるんでしょう、男児は5歳で七五三をやるのが通例かと思いますが(私はそう思っていましたが)、5歳というと年中さんなんですよね。

だから、年少さんだったその時で言うと、七五三をするのは来年ということになるわけですが。

じゃあ、今年やる?ってどういうことかというと、つまり「数え年」でやるか「満年齢」でやるか、どっち?ということだったんですよね。

七五三(しちごさん)とは

7歳、5歳、3歳の子どもの成長を祝う日本の年中行事であり、神社・寺などで「七五三詣で」を行い、報告、感謝、祈願を行う奉告祭。江戸時代に始まった神事であり、旧暦の数え年で行うのが正式となる。神事としては、感謝をささげ祝うことが重要であるとの考え方から、現代では、数え年でなく満年齢で行う場合も多い。

明治改暦以降は新暦の11月15日に行われるようになった。現在では11月15日にこだわらずに、11月中のいずれかの土・日・祝日に行なうことも多くなっている。北海道等、寒冷地では11月15日前後の時期は寒くなっていることから、1か月早めて10月15日に行う場合が多い。

現在は「七五三」という名称から、それぞれの年齢で行う同じ行事のように捉えられる傾向にあるが、実際には別々の異なった行事である。3つの子供の行事を「七五三」と呼んだため、本来の神事の内容が薄れ、同じ行事のように思われている。そのため、現在でも地方によって年齢や祝う内容が異なる。

発祥とされる関東地方では以下のように考えられている。

  • 数え年3歳(満年齢2歳になる年)を「髪置き」とし、主に女児が行う(古くは男児も行ったため、現在も行う場合がある)。江戸時代は、3歳までは髪を剃る習慣があったため、それを終了する儀。
  • 数え年5歳(満年齢4歳になる年)を「袴着(袴儀)」とし、男児が行う。男子が袴を着用し始める儀。平安時代に公家階級で行われていた行事にならったもので、古くは男女ともに行ったが、武家では男子のみに行ったため、次第に男児の行事となった
  • 数え年7歳(満年齢6歳になる年)を「帯解き」(または「紐解き」)とし、女児が行う。女子が付け紐の着物を卒業し、大人と同じ幅の広い帯を結び始める儀。

最近では性別問わず3回すべて行う例も散見する。

七五三 – Wikipediaより抜粋

 

つまり数え年なら年少さんの秋、満年齢なら年中さんの秋となるわけです。

その場にいたママたちはどうしたかというと、

「下の子(女児)が満年齢で3歳だから、上の子(男児)は数え年にすれば2人一緒にお参りできるから、うちは今年やることにする」

「下の子が生まれたばかりで大変だから、うちは来年にするわ」

などなど、きょうだい児との兼ね合いで決めている人も多かったように思います。

特にそうした事情のない場合は数え年でやる人が多く、それで私もなんとなく話の流れで数え年で七五三をやることになってしまったんですよね😂

 

人並みに七五三をやろうと神社に行ってみたら・・・

出典:いらすとや

とはいえ、太郎は幼い頃本当に本当に、とっても手のかかる子でしたから、普通の子と同じように気軽な感覚で七五三を検討することなどできません😂

私の心に棲みつく悪魔

気軽に外に連れて行くこともままならなかったので、いわゆる健常児が普通にやるようなことは、これまで一切合切スルーしてきたんですから。

でも、七五三は…。

幼稚園のお友達は全員やっている。

うちも七五三、やってみたいな。

普通の子と同じように。

そんなふうに思ったんですよね。

 

でも一方で、当時通っていた療育センターのママ友たちとの間でも同様の話題が出たんですよね。

七五三どうする?

って。

同じように、

「何歳でやるか?」「どこでやるか?」「何を着せるか?」「記念撮影どうする?」

という話題になりましたよ。そこは健常の子と同じっちゃ同じなんですよね😂

けれども皆うちの太郎と似たり寄ったりな感じで、じっとしていられないお子さんが多く。

あまり選ぶ余地がないというか、難しいからやらないっていう選択肢もあるよねみたいな流れでしたよ。

幼稚園のママたちの間ではやらない選択肢なんて話題にものぼらなかったのに。

そこに健常児との超えられない壁を感じましたね😂

で、結局うちは太郎が数え年の5歳、年少さんの秋に七五三をやりました。

地元からあまり遠くない場所にある、そこそこ有名な神社に行くことにしました。

着物は…チャレンジャーすぎると思い、検討すらしませんでしたね🤣

太郎はその頃感覚過敏もあり、着物は着せてもすぐ脱いじゃうだろうと😂😂

そこで、着なれないものを着せるよりは、着なれたものを…ということで、幼稚園の制服を着せることにしたんですよね。

というのも、その神社では着物ではなく、スーツを着て祈祷を受ける子供も結構いるとの前情報があり、幼稚園の制服はブレザータイプだったので、それならいいかなと😊

 

それに、どうせ残念な結果になることがわかっている事に対して、お金や労力をかけたくないという気持ちもありました😂

だって

せっかく来たのに5秒とじっとしていられず退散😂

っていうの、太郎あるあるでしたから。

あまり思い入れ強くいろいろ準備してもすべてがパァっていうか、

水の泡?的な😂

がんばってもその後に受ける衝撃が強いので、

あらゆることをさりげなく行う、最小限に行う。

それを当時のモットーとしておりました✌

 

ということで

スタジオ撮影もナシ。

 

どうせ着物着れないし。

じっとしていられないし。

カメラ目線できないし🤪

 

写真は神社に参拝に行って、いただいた記念品を手に、Myカメラでたくさん撮影しました🖐️

 

ところで

肝心の神社参拝の様子はどうだったかと言うと。

有名な神社だったので、敷地内は大勢の親子連れでにぎわっていましたよね。

受付をして、番号札渡されて待機場所に案内されて、十数組ごとにグループになって移動させられて…。

なんというか、

ディズニーランドのアトラクション状態とでも申しましょうか😂

手を離したら途端にどこかにすっ飛んでいきそうな太郎の手首を「死んでも離さねぇ!」との気合いで鷲掴みにしていましたが、あれよあれよという間に私たち親子も祈祷の場所まで案内されて…。

私たちがそこに入った時には、すでに何組かの親子が神主さんの後ろに正座(!)して座っていました。

えっ、

これ何かの修行?😂

なんか、3歳の女の子あたりもまるでひな人形のように大人しくパパの隣にちょこんと静かに座っていたりして。

私たち親子の他にも十数組が同時に祈祷を受けていましたが、どの子供もみんな大人しく座っていて。

なんか…場違い的な?

もしここで万が一太郎が夫の手から離れていってしまったら…。

 

実際手を離れてしまって、後々まで武勇伝として語り継がれた日もありました😂

 

☟太郎の武勇伝☟

義父の鶴の一声で葬儀に召集された自閉息子

 

神主さんを乗り越えたその先にある何かのところで太郎がお立ち台状態になっている姿を想像する私。

なんとしてでも避けたい😂

 

そこで私は夫に指令を出した。

夫が握りしめる太郎の手首を。

その手を絶対に離すなと。

死んでも離すな、と。

※夫と太郎だけが祈祷を受け、私と次男は少し離れた壁際に座っていました

 

広い場所に行くと走り回らずにはいられない特性を持つ太郎は、夫の手を振りほどこうと必死でしたが、対する夫も負けちゃいない。

太郎の背後に回りこんで、後ろからがっちり両腕をつかんで防御していました😂

 

そうこうしているうちに神主さんが呪文のようなものを唱えはじめ・・・

小さい子たちはそろそろ飽きてくる時間帯だと思うんですけど、周りを見ると微動だにせず前を向いて座っているお子様ばかり。

えっ、嘘でしょ?

あなたたち、どこかの子役さんなの?

 

一方うちはと言うと

ジタバタ脱走しようとする太郎を羽交い絞めにする夫の図😭

 

もうね。

変な汗かきましたよね。

早く終わんないかな😭

って。

 

わずか数分だったと思うんですけど。

永遠に続くようにも思われ

気が遠くなりそうになりました(‘A`)

半分くらい魂抜けてたな、私🤪

 

まあでも、後から写真を見ると、太郎も家族もみんなニコニコ笑っていて、やってよかったなー(棒)

と、今ではいい思い出です😊

 

 

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涙なしには語れない!多動極まりない自閉っ子の七五三” に対して2件のコメントがあります。

  1. にゃんこ より:

    七五三、いいですねー。
    って、次男の七五三、全く記憶がない
    思い出せない
    長男と二つ違いなので、二人いっぺんにやったのかなぁ?
    そうだ、きっとそうに違いない笑笑
    今、リビングに兄弟の小さな頃の可愛い写真が入った大きなパネルが飾っています。
    七五三のスナップも入っていますが、二人で写っているけれど、もうね、忘却の彼方です。
    お祓いの間次男が大人しくして居てくれるかなぁ?と心配だった事は覚えているので、やはり二人一緒の日だったのかな。
    お祝い着は、長男は私の従兄弟のお下がりの25年物のベストと半ズボン笑笑。
    次男はコムサデモード?の綿ニットの黒いベストと半ズボンのセット。
    お金をかけるのがもったいなくて笑笑ある物で済ませちゃった感ハンパ無い笑笑
    でも、二人とも可愛く笑って写ってます。

    1. 稲倉サナ より:

      記憶がないっていう事はいい事なんじゃないですかね?笑
      うちは本当に悲惨だったんで(号泣)
      でも本当に可愛らしい写真が残っていて、それも写真の中の太郎はとっても楽しそうで。
      七五三、大変だけどやって良かったなぁと思います。
      でもお金をかけるのがもったいないのは一緒ですね!

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