偏食や好き嫌い回避のために工夫していたこと

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知的障害あり自閉症の息子・太郎は幼児期にはかなりひどい偏食がありました。

ほとんどが自閉症のこだわりからくる「食わず嫌い」が原因で、食べずに臭いをかいでNGを出す場面が非常に多かったです。

そして基本的には甘いものがあまり好きではなかったようで、 幼児期はジュースやアイス、プリン、ゼリー、ケーキのようなものは一切口にすることもなく。乳製品もダメで(アレルギーではない)、牛乳やヨーグルトも食べませんでした。

そんな息子が、今ではプリンを好んで食べるようになったんですからね😂

今回は偏食を改善するためにやってきた工夫について書いてみたいと思います✋

 

食べないアイテムは「好きな味」で攻める!

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これはもしかして自閉症児あるあるなのかもしれませんが、 太郎は幼児期から苦い物や渋いものが好きでした。

緑茶、抹茶味のもの、ゴーヤ、ピーマン、ほうれん草などですね。 なかでも抹茶味は「こだわり化」しているほど大好きで、抹茶味であれば食べたことのないものでも興味を示すのです。

そのため、「抹茶味」はスイーツ系のとっかかりとして最適でした。

もともとはアイスクリームは一切食べない太郎でしたが、 抹茶味ならどうだ? と、抹茶味のアイスクリームを出してみました。

それも、家庭で出さずに、旅先などで。 場所や、一緒に食べる面子(メンツ)が違うと食べることがある という、こだわり崩しのパターンを使ってみたんですよね。

そしたら食べましたよね、抹茶味のアイス😂

それも渋ければ渋いものがいいようで、スーパーカップよりもハーゲンダッツを好んで食べました😗

ハーゲンダッツは高いので気安く食べさせませんでしたが(‘A`)

こうして抹茶のアイスが食べられるようになると、アイスクリーム自体への警戒が解かれていきました。

当時、太郎はセブンティーンアイスクリームがことのほかお気に入りで。

セブンティーンアイスの自販機を見つけると、必ず抹茶味のアイスを食べたがりました。

このセブンティーンアイスの自販機では太郎はずっと抹茶味しか食べることはなかったのですが、 ある時見つけた自販機には「抹茶味」が売り切れだったんですよね。

抹茶味しか食べない太郎は、普段ならあきらめて帰るところなんですが、その時はどうしてもアイスが食べたかったのか、自販機を食い入るように見つめていました。

そして太郎は選んだのです。「カスタードプリン味」を😲

ついに抹茶味以外のものを食べる日がやってきた😂

この事があって以来、抹茶味とプリン味を交互に食べるようになりましたね。

食べてみたら美味しかったんでしょうよ、カスタードプリン味が。

そうこうしているうちに、太郎はプリンそのものの存在を認めるようになりました。

おそらく、給食とか福祉関係の施設とか、そういったところでプリンがデザートとして出てきたんだと思うんです。

太郎には

出されたものは残さない

というこだわりがあります。嫌いなものでもがんばって食べようとします。なので、プリンを、普通に食べたんだと思います。そうしたら、おそらく

美味しかった👍

今では外出先でデザートにプリンが出ると太郎、喜んで食べますね😊

だからといって、市販品のプリンをわざわざ買って食べることはないのですけどね😅

自閉症のこだわりから、食べ慣れているもの以外を自ら要求して食べることはないんですよね。

ですが、手作りをすると嫌いなものでも食べるという習性を利用し、 この休み中に自宅でプリンを作ったら食べましたよね😁

 

こだわり崩しで偏食を撲滅!

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太郎の偏食はいわゆる食わず嫌いタイプです。食べるものはこれとこれ、と自分の中で決めてあって、

初見のものに手を出そうとしない🙄

 

偏食っていうよりもこだわりですよね(‘A`)

昔はポテトもマクドナルドのもの以外は食べない、みたいな感じでしたから。

なので、偏食をこだわりととらえて、食事においては

こだわり崩し

を常に念頭においていましたよね。

こだわらせないために、極力同じメニューばかり作らないようにする。

これが大前提。

そりゃ、作る私にしてみれば太郎が確実に食べてくれるものばかりを出した方が楽に決まってる。

でもそれだと偏食はひどくなっていく一方で、後々自分の首を絞めることにもなるのです。

そういうわけで、偏食に関しては以下のような工夫をしていました✋

 

●好きな味で展開する

例えば太郎はポン酢が好きなんですよね。なので、ポン酢味にすれば、食べたことのない食材でも興味を示してくれます。

また、①の方にも書いた「抹茶味」あたりはこれですね。

 

●場所・面子を変えて食べさせてみる

家では絶対食べなかったものが、幼稚園や小学校、祖父母の家だと食べてくれたりします。

自宅では初めてのものに対するバリアがとてつもなく強いんですが、他所に行くとこのバリアが緩むようです。

なので、外食先で、太郎の好きそうなメニューを大人が食べてみせる、というのもやっていました。

何度かやっているうちに、興味を示し、ひと口食べさせたところハマった、ということがありました。

また、自宅で食べ物の幅が広がらないときは祖父母宅へ連れていって、やはり太郎の好きそうだけど食わず嫌いだったメニューというものを作ってもらってました。

 

●好きだからといって同じメニューばかり作らない

太郎が好きだからといって、毎日同じメニューを出し続けることはNG。

これは「こだわり行動」に拍車をかけることになるからです。

毎日同じものを食べ続けても平気なのが自閉症の特性の一つで、むしろ安心感を覚えてそればかりを食べたがるようになるので。

例えば食べられるメニューが2つしかなかったとしても、2食続けて同じメニューを出さず、1食ずつ交互に出すのでもかまわないので、「続けて出さない」ということだけでもマシかと。

少ないながらも好きなメニューをフル活用して、できるだけバリエーションを考える、というのをがんばっていました。

 

●大量に作らない(連日同じものを食べさせない)

シチューや豚汁、ポトフなどは、大量に作っておくと何食か使いまわせて楽、っていうのはありますが、いくら好きなメニューでも連日同じものを出すのはNG。

自閉症のこだわりの元になりかねないし、健常の息子の方も続けて食べさせると飽きて嫌いになることもあるので(;’∀’)

大目に作って余ったときは、例えば今夜作ったシチューが余ったら、翌々日の朝食に出すくらいの間隔を空けています。

傷む前のぎりぎりのところですね。その場合季節や冷蔵庫の状況などにもよりますが、1日1回火を入れた方が無難です。

まあ、基本的にうちは大量には作りません。次男があからさまに飽きている素振りを見せるので。笑

 

●作っているところを材料から見せる

自閉症の「食わず嫌い」は何を食べさせられるのかわからない、ということも原因の一つとしてあります。

なので、食わず嫌いのメニューを作る際は、子供をキッチンに呼び、カットする前の材料を見せます。

 

●自分で料理させてみる

上の話と連動しますが、材料をカットするところから子供に手伝わせます。

例えばうちの太郎はお好み焼きやたこ焼きが食べられなかったのですが(食わず嫌いです)、材料を見せ、材料のカットからたこ焼きを作る作業工程すべてを見せながら手伝わせてみました。

特にたこ焼きをくるくる回す工程は楽しかったようで、この日太郎はたこ焼きをモリモリ食べてくれました!

 

・・・とまあ、偏食のお子さんをお持ちの方はみなさんとっくにやっていることばかりだとは思いますが。

「自分で料理をさせる(手伝わせる)」というのは、たとえ食べてくれなかったとしても、そのうち料理の手伝いをしてくれて自分も楽になるから、ということで。

 

以上が「偏食の対応、我が家の場合」でした✋

 

 

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偏食や好き嫌い回避のために工夫していたこと” に対して2件のコメントがあります。

  1. 稲倉サナ より:

    >ママリンコさん
    コメントありがとうございます(*'ω'*)
    人が変わると食べるのは、自閉症児だからというよりは、家では甘えが出て食べないけど、他所ではがんばって食べなきゃいけない、っていう気持ちが少しは働くのかな?と思っています。場所が変わるとOKっていうのはほんと謎ですね(笑)
    材料や調味料をすべて公開する、っていうのはいいですよね。私自身もそう思いますもん。これ何入ってんだ?っていいう見た目のものは警戒しますよね。

  2. ママリンコ より:

    お手伝いさせるのは良い考えですね。
    私だって、初めて見た事が無い料理には躊躇しますもん。
    この料理は何から作られているって理解出来たら、私も食べます。でも、ネギだけは絶対拒否りますけど(笑)
    自閉症の方って、場所やら人やら変わると普段食べない物を食べれるのはなぜなんでしょうかね?
    サナさんのブログで勉強させてもらえてありがとうございます。
    なんか、サナさんのストーカーみたいやね(笑)

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