上から目線の幼稚園選びにゴールはない

出典:pixabay

幼稚園を探しはじめてすぐに

延長保育がどうのとか、そういう視点で幼稚園を探そうとしていた事が、

とんだ茶番だったということに気がつきました。

そもそも「幼稚園選び」って言葉自体、なんとなく上から目線ですよね…。

健常の、素行に問題のないお子さんであれば幼稚園は選び放題だと思うのですが、

うちは選ぶ立場ではなく、選んでもらえるかどうか、という。

選ぶ権利など1ミリもないことを思い知らされました。

よくよく考えてみるとうちの息子、

言葉を喋れない
オムツがはずれていない

 

これだけでも十分手がかかるわけですが、

それに加えて多動、他害もあり

考えてみれば、入れてくれる幼稚園があるかどうか。

それでもまず最初に、我が家から歩いて1分の場所にある幼稚園に個別相談に行ってみました。

むろん、子供を伴ってです。

子供を実際に見てもらったうえで、

受け入れてもらえるかどうかを判断してもらうために。

その幼稚園はお受験系でものびのび系でもない、ごく普通の幼稚園でした。

地域密着型で、おばあちゃん先生が園長、その息子が副園長という、アットホームな感じの園でした。

ここなら息子を受け入れてもらえるかもしれない。

少しだけ期待して門をくぐりました。

が、あえなく撃沈_| ̄|○

当時私は息子の事で精神的に不安定になり、児童相談所にお世話になっていたのですが、

幼稚園に相談を行く際に、児童相談所から週1回派遣されていた相談員の女性に付き添ってもらっていました。

職員室の一角にある、ソファセットの3人席側に相談員の女性、私、息子。

反対側の一人掛け椅子×2つに園長、副園長。

私は息子の問題行動を包み隠さず話しました。

おばあちゃん園長よりも息子の副園長が現場に詳しいようで、私は副園長先生に向かって、いろいろと相談をしていました。

その間。

息子はじっと座っているわけもなく。

職員室の中をうろうろしようとして職員に制される、

ソファの上をびょんびょん跳ねる。

ソファの背もたれの縁の上を平均台のようにして歩く。

泣きたいような気持ちで、でも、なんとか受け入れてもらえればと思って話し続けました。

でもこんな状態の息子を受け入れる園など、あるはずもないのです。

「お母さまが常時付き添ってもらえるのであれば」

と、条件付きでの入園を打診されました。

私が付き添うことは、それは仕方がないことだと思います。

でも、これでは療育センターと同じことになる。

私がそばにいると息子は先生の指示にはまったく従わず、自由奔放に駆け回ることが目に見えています。

園での相談が終わった帰り道、

相談員の女性がぽつりと言いました。

「あそこはやめた方がいいわよ」

なんでも、私が副園長に話をしていたあいだ、

おばあちゃん園長が息子を鬼のような形相で睨んでいたのだとか。

いや、でも、ソファの縁を歩いている息子を見て園長も「どんだけー」と思ったのでしょう。

お察しします。

だけどやっぱり、息子の事を睨みつける園には入れられません。

向こうも来てくれるな、と思っていることは態度を見ればわかりますし。

長くなったのでまたまた続きます。

  • X

コメントを残す