ワガママと特性の境界線~自閉症の子供への躾を放棄しなかった理由~

出典:イラストAC

もうね。無理だかんね。

何を言ったって無駄なのよ。だって太郎は自閉症なの。

「こだわり」が強すぎるの。普通の子と違うの。何を言ったって無駄なの。

躾?

はいはい、普通の子ならね。太郎が普通の子だったらやってますよ。

普通じゃない子に躾をするってどんだけ大変なことか、あなたわかります?

修行ですよ、修行。

もしくは罰ゲーム。毎日が罰ゲーム。無理ゲー。

え?躾をしないと将来この子が苦労するって?

はあ?

将来なんて考えていられねーっつうの。

私は今、大変なの。い・ま!

はー。障害のある子を育てたことのない人にわかるわけないよね。

言い聞かせてわかるような子だったら苦労しないっつうの!

言ったって無駄なんだからね、私は無駄なことは一切しない。

だって仕方がないでしょ?

障害児だもの。

 

”将来の私”に丸投げしちゃえばいいんじゃない?

出典:イラストAC

なーんて、キレ散らかせたら楽なんだろーなって思います😂

この週末も自閉症の長男・太郎の躾に関することで、悩ましいことがありました😂😂

これは別途、記事に書こうと思っているんですけどね。

というか、以前に一度記事にしたこともあるんですけど、

調味料大量投入問題🤪

うちの太郎、醤油とかドレッシングとか、尋常ではない量を投入するんですよね。

健康によくないということは大前提として、将来、他人と集団生活を送るようになった際に問題になるんじゃないかと心配してもいるんです。

例えば福祉作業所での給食の際。

または、グループホームや施設に入居した際の食事の際。

共用の調味料を一人でドバーッと使ってしまったら、きっと周りの人や職員さんから注意されると思うんです。

あんなに大量に使っていたら、金銭的にも結構な負担になるはずですから。

でも太郎に、「使いすぎだよ」とか「入れすぎだね」などと注意すると、彼はどうなると思いますか?

もれなくブチ切れます🤪

一度なんぞは、あまりにも大量に一味をふりかけるものだから、さすがに辛すぎるだろうと思って注意をしてしまったんです。

そしたら太郎、ブチッとキレにキレまくりまして。

さらに大量の一味をふりかけた挙句、泣きながら暴れて物を壊していました🤪🤪🤪

もうね。

こうなるとね、もう、

超絶面倒くさい😂

って思うじゃないですか。

幼い頃から何度も何度も何度も何度も何度も何度も注意し続けてきたのに。

そりゃ、言い続けてきただけ、少しはマシになっている点もあります。

キレて暴れる時間が短い、反省する、っていう点は幼い頃に比べると成長したなーとは思います。

でも相変わらず、言い続けているのにもかかわらず、彼は調味料を大量に入れようとする態度を変えることはない。

ただ、しつこくしつこく言い続けているからか、嫌々ながらも適量で我慢する回数も増えてきてはいる。

それでも定期的にキレる太郎。

そのたびに心で号泣する私。

疲れたよ、パトラッシュ。

もうじゅうぶん私は頑張ったよね?

もういいんじゃない、もうここまで頑張ったんだからいいじゃない、

躾を放棄してもいいんじゃない?

大変なことは将来の私に丸投げしちゃえばいいんじゃない?

もしくは作業所の、施設のスタッフさんに丸投げしちゃえばいいんじゃない?

 

幼少期に必要な躾を放棄したら困るのは”将来の私”

出典:pixabay

なーんて、チラッとでも思う瞬間はあります。

でも、問題を先送りにしていい事なんて一つもない。

障害児の特性、ありますよ。

でも、これって特性なの?ワガママなの?って思うことも、正直あるんですよね。

いや、もともとは特性だったのだろうと思う。

でも、「特性だから仕方がない」と注意することなく、”こだわり”を崩さないまま好き放題やらせていたら…。

手ごたえは薄かったとしても、ちゃんと注意をして、躾をしてくれば、ここまでワガママにはならなかったんじゃない?って思うんですよ。

障害があっても、悪い事は悪い、ダメなことはダメ、と言い続けてこないと、言われなかったら一生わからないわけだし、言われなかったら「やってもいいんだ」と勘違いして生きていくわけで。

成長の機会が失われていくんだと思うんです。

そりゃ辛いですよ。

普通の子の何十倍も何百倍も、いや、何千倍も、手がかかります。

わかってくれる日などこないのかもしれない。

それでも、問題を先送りにすれば苦労するのは自分です。

将来の自分。

幼いうちに”こだわり”の芽を摘んでおけば、ここまで苦労はしなかっただろうと思うはずです。

人間、長い間やってきた習慣を変えることはできませんからね…。

そしてそのままの状態で他人に委ねることになったとしたら。

下手すると虐待につながるのでは?と思うんですよ。

太郎がこのままの状態で施設に入ったら、「醤油をかけすぎだよ」と軽く注意しただけでブチ切れて暴れるんですからね。

おちおち注意もできず、話す言葉にも細心の注意を払う必要があり、ピリピリしますよね。

そうしたことが改善されない場合、せっかく入れてもらえたグループホームや施設から退去せざるを得ない状況になるとも限らない。

 

障害だから仕方がないよね、とあきらめるのは簡単だ。

でも、あきらめたら自分にかえってくるんだもの。

だから今日も言いましたよ。

「太郎、ケチャップかけすぎだよね?」って😂

 

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ワガママと特性の境界線~自閉症の子供への躾を放棄しなかった理由~” に対して10件のコメントがあります。

  1. はちのすけ より:

    わかります!!
    息子がSTを受けている病院の初診で、先生に息子の言動に対して“大目に見る”というアドバイスを貰ったのですが、やはり、毎日生活を共にする者としては、そういうわけにいかないことが多々あるわけで…。
    注意も何もしないで、そのままにしておいたら、そのときは楽かもれませんが、やっぱり言われないとずっとずっと気付かないままになってしまうので、そこは諦めちゃいけない気がしまして…。
    まぁ、いつも二言三言多すぎて、言い方もキツく言い過ぎちゃうので、自己嫌悪してますが(^_^;)
    もっと上手に言葉かけできるようになりたいものです(T_T)

    ただ、最近我が家にとって朗報が!
    先日トイトレの件で、いまだオムツでウンチをする…ということをコメントしましたが、先月末に見事トイレでウンチすることに成功しました!!!
    きっかけは東北の伝統工芸こけし(^_^;)
    今息子はこけしにハマっており、「トイレでウンチしたらこけしもらえるかなぁ」と呟いたので、ご褒美としてこけしをプレゼントすることにしたら、想像以上に火がついたようで(笑)
    30分くらい便座に座り、ようやく成功しました。

    トイトレも全て完了し、最近幼稚園や療育先で、コミュニケーション面での成長も褒めらることが続き、成長してるんだなぁ…と喜んだのも束の間、数日後の1年ぶりの発達検査で、数値が下がり、定型発達の子との差も大きくなっていました。
    数値が全てではないとわかっているものの、私の感じている成長って…とやっぱり凹みました(T_T)

    発達障害の子を持つ親は、感情の振り幅大きいですよね(ノД`)
    もっと落ち着いて受け止められる母親になりたいです…。

    1. 稲倉サナ より:

      トイトレ完了おめでとうございます\(^o^)/
      トイトレが一気に進むきっかけは人それぞれですねー。
      強化子がまさかのこけし(笑)
      発達障害の子の親は本当に感情のふり幅が大きいと感じます。
      私もアップダウンがかなり激しいです。といってもダウン多めですが( ;∀;)
      躾についても日々悩みながらやっていますが、辛くてもやっぱりやっておいて良かったと思う日が来ると信じています。
      というか、実際やっぱり良かったなと今思っています。
      お互いがんばりましょう(=゚ω゚)ノ

  2. にゃんこ より:

    難しいですよね。
    私には躾はとっても難しかった、そして、今でも。
    太郎くんはケチャップが好きなのかな。
    マヨネーズはどうですか?
    うちの次男は醤油を沢山かけているようです。
    醤油の減りが早いのですが、押すと一滴ずつ出るタイプの醤油差しで何とか凌いでいます。
    元々、小さい頃から味付けの濃いものが好きな幼児でしたので、好みの範疇かな?とも思いつつ。
    先日、ほぼ毎晩食べている冷奴の、残り汁を飲んでいるのを見て驚愕。
    「え?それ飲むのー?」と聞いちゃいました。
    旦那のお醤油ご飯(目玉を食べた後の醤油をご飯にかける)よりも驚きました。
    適量、難しいですよね。

    1. 稲倉サナ より:

      ケチャップというよりは調味料全般が大好きすぎるんですよね。
      醤油もすごいです。残り汁を飲むのも同じです(笑)
      余ったドレッシングを飲み干していました(;’∀’)
      注意するとキレるので、醤油や七味などはキッチンで私が振りかけ、ドレッシングはテーブルで見張って入れさせています。
      ずっと私が入れてあげるわけにもいかないので、適量を学ばせなければいけないと思い、キレないように優しくさりげなく言葉がけしていますが大変です…。
      旦那様のお醤油ご飯も心配になりますね。
      (成人病の観点で)
      うちの夫も濃い味好きなので太郎と同様に入れすぎないように見張っています(苦笑)

  3. こー より:

    こんにちは
    私昔ボランティアで一味を、盛り沢山かけている子が居たんですよ、横に居た人が「辛いの大丈夫なの?」と、笑顔で質問式で聞いていました、その子一瞬止まって掻き混ぜて泣きそうになって、直ぐ新しい物を何事もなかったように出してその場は、普通に過ぎ去りました。
    私、思いましたガアガア頭ごなしでは駄目なのね。
    自分が試されているのかな?

    1. 稲倉サナ より:

      自分でもよくない事はわかっていて、でも手が止まらない、やめられないみたいです。
      だからこそ負い目もあり、注意されると(強い口調でなく、優しく穏やかに声をかけたとしても)「悪い事をした」「失敗した」と激しく動揺し、それが怒りに変わって破壊行動につながる…という流れです。
      最初は言い方などいろいろ工夫もしてみましたが、口出しされる事自体がNGであることに気づき、以降は調味料を自由にかけさせないように環境を整えました。
      自閉症の人のこだわりへの対応はとても難しいと痛感しています。

  4. z1974 より:

    調味料をかけすぎのことをよその人から注意されても、同じように揉めてしまいそうですか?強面の人に言われたら、一回で直るなら楽かなあ、と。  あとは、調味料は全て予めキッチンでかけてしまい、食卓には置かないとか。子どもの小さな頃はそうしてました。
      

    1. 稲倉サナ より:

      よその人から注意されても揉めます(´・ω・`)
      ただ、相手を見て反応を変えますね。確かにコワモテの人の言う事であれば多少は従うとは思いますが、福祉の世界は優しい方が多いんですよね(゚з゚) ←いや、ありがたいんですが(苦笑)
      「調味料はあらかじめキッチンで」という運用は実は既にやっています。先週末は夫が在宅していて、私は夫がいるので太郎の監視を緩めていたんですが、太郎は夫ならチョロいと思ったようで、隙をみはからって食卓に調味料を持参し、ドバーッと。
      調味料大量投入問題の記事は近日中に書こうと思います(‘ω’)ノ

  5. 森の中から より:

    私自身、自分の成長?そんなもんあるんてすか?ヘルパーさんとこの前から、意思疎通が上手くいかず、キレてます。どうも、キレやすい行動をする→行動を制御しようとするのです。そこからこじれました。私の問題行動は障害なんですよ!もう、あやつり人形とはおさらばします。いい子の私に蹴りをつけます。そして、太郎くんの気持ちが知りたいです。

    1. 稲倉サナ より:

      コメントありがとうございます(*’▽’)
      問題行動は障害に起因している、それは間違いないです。
      うちの太郎ももともとはワガママなんかじゃない、特性がそうさせているだけなんですよね。
      ただ、まるでブルジョワのように惜しみなく調味料を使っている場面を見ると、確実に私たち親の亡き後はそんな贅沢はできなくなるわけで、その時になってキレて暴れて虐待されるようなことになったらと思うと涙がでます。
      そしてそうならないように、やはり注意して矯正していくしかないんです。
      難しい問題ですよね。

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