ドラゴン桜の発達障害の描写が意外にも奥深い件
出典:pixabay
今夜の「ドラゴン桜」第5話は、いよいよ発達障害を疑われる原健太くんのメイン回!
今日はリアタイで視聴しました!
やっぱり原健太くんは発達障害でしたね。そしてサヴァン症候群だったんですね。
今日もこのブログの検索件数がすごいことになってる😂
今日は原健太くんのメイン回ということで、発達障害についての描写が各所にちりばめられていましたが、思ったよりも…発達障害についてよく調べてくれていたんだな、というのが率直な感想です。
さらっと感想を書こうと思っていたものの、書きたいことがたくさん出てきたので、TVerを観ながらじっくり記事を書こうと思います✋
「10時頃に雨が降る」という予言の種明かし
それにしても原健太くんを演じる細田佳央太くん、演技が上手ですね。きっと実際に発達障害者(おそらく重度知的障害者)に会って、研究されたのかな?と思います。
ベースとなっているのはSMAPの中居くんが「ATARU」で演じていた自閉症の主人公の役柄にとても似てるな…と思いました。ただ、私個人の感想としては、ああいう、常にキョドキョドした感じの障害児(発達障害・知的障害)って、私自身はあまり見かけたことがないんですよね😅
うちの息子は重度知的障害(IQ30)で、同じ学校には中軽度~重度・最重度の知的障害を伴う発達障害の子たちがいます。
でも意外といないんですよ。あれは重度知的障害の子に見られる常同行動に近い感じはするんですが、ああいう感じで常にキョドキョドしている子って意外と少ない。いたとしても、私の知っている範囲では知的最重度の子なんですよね。
原健太くんはサヴァン症候群なので、知的障害が重くてもある特定の能力(おそらく映像記憶)によって丸暗記系の問題で高い点数を取ることは可能だとは思うんですが、言葉によるコミュニケーション能力が、見た目や素行よりも高すぎる気がして、(最重度の知的障害の子のような素行なのに、言語面の発達が中軽度知的障害の子のレベルっぽい)そのあたりがなんとなく違和感~とは思いました。細かいんですけども😅
ところで、前回に健太が「10時に雨が降る」と予言したことの種明かしがされましたね!
低気圧に弱い”自閉症あるある”ネタではなかったですね😅
虫にまつわることだった、という理由は落としどころとしてはグッジョブな感じでした👍
サヴァン症候群でなくとも視覚優位の子が多い発達障害児
冒頭でキンプリの髙橋君演じる瀬戸くんが「健太!800+200は?」と質問するんですが、健太は答えられないんですよね。
これは”発達障害児あるある”というか、自閉症のポピュラーな特性とも言えるのでしょうが、もともと「視覚優位」の子が多いんですよね。
健太くんはその特性が顕著で、耳から入る情報を処理する能力がとても低く、逆に目から入る情報はカメラで撮影するように瞬間的に記憶することができるという、特殊な能力(映像記憶)を持っています。この能力が突出している人がサヴァン症候群と言われる人なのかと思います。
うちの息子・太郎はサヴァン症候群ではないものの、漢字や計算においては本来のIQよりも難易度の高い問題が解けます。
やはり視覚優位だったために、言葉を話すことができなかった半面、幼稚園に入園する前にひらがな50音の読み書きができるようになっていました。読むよりも書く方が得意でした。
現在も耳から入る情報よりも、目で見る情報の方が理解しやすいという傾向は変わりません。
発達障害の子は暗記物は得意だけど応用が苦手
この「視覚優位」は学習の面ではとても有利なんですよね。目で見たものをそのまま覚えればよい丸暗記系のテストで高得点を取ることができます。一方で発達障害の子は応用問題が苦手な子が多いですよね。うちの太郎も同じです。
今回のドラゴン桜第5話でも出てきましたが、原健太くんは英語ではリスニング(耳で聴きとるテスト)が苦手、国語では知識系(漢字や古文)は得意だけど読解系は苦手、数学は満点に近い点を取ることができる。
これも発達障害児の子の”あるある”ネタですね。そもそも男子全般がこういう傾向がありますが😂
なぜ2年以上も健太の才能に気がつかなかったのか?
今回のドラマでは、お世話係のように常に健太くんの傍にいる女子・小杉麻里ちゃんと、健太くんの担当教師・田村梨江子先生にスポットが当たりましたね!
この学校は私立高校なので、公立の小中学校の特別支援学級のようなものは当然ありませんが、原健太くんの発達障害がとても重いためか、発達障害に理解のある教師を担任に付けているようですね。それが田村先生なのかと思います。
現実世界では原健太くんほど発達障害・知的障害が重い子供は、普通級しかない高校には入学できないのでは?と思います。
そこは何らかの理由で入学できたわけですが、やはり何のサポートも無しには学校生活が送れるわけもなく。
おのずからお世話係的な人(小杉さん)や、特別支援教育を担当する先生(田村先生)が出てくるわけですね。
それにしてもこの2人が、健太が高校に入学してから2年以上一緒に見守ってきたかと思うんですが、健太の才能(サヴァン症候群)に微塵も気がついていなかった、ということにはちょっと違和感を感じましたね。
さすがに東京大学を受験できるほどの学力があるとは気がつかないとは思いますが😅
それでも大好きな虫の事に関しては異常なほど知識がある、ということに関しては、常に接していれば気がついたのでは?と思うんですよね。
図鑑を丸暗記していてそれを独り言として聞く機会は一度や二度ではなかっただろうし。
そうすると、通知表で1しか取れない人とは思えない!なんかすごいわこの子( ゚д゚)
…と思う機会は絶対あったはずなんです。
だから、東大レベルの難しい問題を解いたときに、「確かに記憶力はすごかったもんね」くらいには思ってもいいんじゃない?と。
特にあんなにべったりいつも一緒にいた小杉さんが健太の才能に微塵も気がついていなかったことには違和感を覚えましたね(゚з゚)
「仲間外れは可哀そう」という誤解が生む悲劇
今回の第5話ではいろいろ考えるところがありましたね。
健太がテスト勉強を1人でやっている場面を見て、小杉さんと田村先生が「みんな健太を除け者にしてますよね?」と責めるシーンがあったんですよね。
すると水野先生が「それは誤解よ。健太くんが集中できるようにしているだけ」と答えるのですが…。
実際、発達障害の子って「一人ぼっちが苦痛」という感覚が全くない子も少なくないんですよね。むしろ一人でいることを好む子だっている。
集中したい場面やクールダウンが必要な場面では、一人だけ隔離することも支援教育の場では珍しい話ではありません。
ちょっと話が逸れますが、うちの息子はこれまでただの1人も友達がいない状態で高校生になりました。
私はそんな息子を見て「いつか友達ができるといいな」と思っているわけですが、これはもしかして単なる親のエゴなのかな?と思わなくもないんですよね。
本人は友達が欲しいと思っているわけでもなく、一人でいることを苦痛だとも感じていないわけで。
「友達ができるといいな」と思っているのは、私が”普通”の概念を押し付けているだけなんですよね。
一番近くにいる理解者のはずである母親がこんな考えを持っているわけですよ(‘A`)
重度の発達障害を抱える健太を受け入れた学校側の真意
そもそも、これほど障害が重い子が何故普通級しかない私立高校に?と誰もが思ったのではないかと思うのですが😅
それについても今日、疑問が解決しましたね😃
桜木先生が理事長(江口のりこさん)にたずねたんですよね。
桜木 「原健太をなぜ入学させたのですか?」
理事長「定員割れしてるから誰でもいいから入学させたとでも思ってるの?」
桜木 「違うんですか?」
理事長「バカにされたものね。…いい?世の中に出たらいろいろな人がいるの。生徒たちはこの先社会に出て、そういう人たちと手を取り合って生きていかねばならないの。多様性を尊重し、互いに協力していくことを生徒たちに学んでほしい。だから発達障害の子も、入学を希望するなら普通学級で受け入れてきたの」
志は高いけど現実が理想にそぐわない学校
これは驚きましたね( ゚д゚)
まさか発達障害の子が高校の普通級に入学できた理由までが語られるとは思ってもみませんでした。
センシティブな内容だけに、できるだけきちんと調べて描こうとする、制作サイドの真摯な姿勢がうかがえました✋
それにしたって残念ですよね。
発達障害の子を受け入れる姿勢があるのであれば、その理想を実現するための態勢を整えるべきでしたよね。
田村先生も悪い先生ではないけども、発達障害に関しては驚くほど素人すぎる😅
なんのフォローもせず、通知表を1のオンパレードにして放置しているとしたら、理事長の言っていた発達障害の子を受け入れるということは、発達障害の子のためではなく、健常児の情操教育のための捨て石となっているにすぎないのでは?と。
そうだとしたら、それこそエゴだと思うし、一見、「発達障害児を受け入れている良い学校」のように思えるけれども、何の対策もしていないのであれば、むしろ受け入れない方がいいのでは?と思わなくもない😗
逆に、ちょろっと接しただけで健太の特性を理解できた桜木先生と水野先生が神すぎるわけですが🤣
賛否両論あるかと思いますが、発達障害のことが話題になることは、悪いことではないかと思います。
健太くんにはこの先もずっと活躍してほしいな。
うちとは能力的に天と地の差もあるけれども、やっぱり親近感がわきますね。
来週はお世話係の小杉さんがメインの回となるんでしょうか?
健太くんも麻里ちゃんも、幸せになってほしいな~と。なんとなく親心で、思ってしまいます(^^)
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うちの息子はいわゆるアスペルガーと診断されています。知的な遅れなどはないため普通級でも過ごせる程度ですが、ドラゴン桜の健太くんのようにオドオドしたり、外から見てすぐそれと分かるタイプではないので、小さい時は他人とのコミュニケーションで何かトラブルになるたび、躾がなってないとか、困った子と言われて非常に苦労しました。
発達障害=外見から健常児とは違う、みたいな勘違いをされると嫌だなーと、今回ドラゴン桜を見ていて思いました。
それと、今年息子は高校生になりましたが、友達が1人もおらず、私もいつか分かり合える親友ができたら、なんて思っていましたが、親のエゴなのですね…。確かに息子も1人が大好きなようです。
一番身近にいても、まだまだ学ぶことばかりですね。
コメントありがとうございます!
アスペルガーのお子さんは障害であることが伝わりづらく、本当に苦労されるようですね(´・ω・`)
うちの太郎の同級生のお兄ちゃんがアスペルガーで、小学校の頃に行事などでグループ分けがあり、その子はいつも1人余ってしまっていたんですね。そうすると先生が「入れてあげて」と他の子に声をかけ始めるんですが、その子は「放っておいて」「むしろ1人がいい」と言っていたそうです。1人でいる方が好きなんだそうです。でも学校としてはそういうわけにもいかないから、と無理やりグループ化していたようですが。
こういう話を聞くと、発達障害は本当に十人十色だし、知的障害の有無、障害の度合いでまるで困りごとも違ってきますよね。
ドラゴン桜の健太くんはサヴァン症候群だとしたらかなりのレアケースなので、あれは発達障害のなかでもかなり珍しいタイプだということは世間の方々には理解してほしいですね(;’∀’)
それにしても…親のエゴだとはわかっていても、やはり親亡き後のことを考えると「友達ができるといいな」と思わずにはいられませんね。
まだ観ていないから、後でコメするね
待ってまーす(‘ω’)ノ
捨て石論に共感です。入学させる以上は、その生徒が生き辛くないように、能力を開花させるように、配慮体制を整えるべきです。都内で共同教育の生徒を受け入れる私立校も、以前はそういう周りの生徒の教育の為の受け入れでした。発達障害のマニュアルや個別指導要領が無い時代では、そういう生徒能力為の教育プログラムまで用意出来なかったのでしょう。結果的に不登校や中退になり、フリースクール等が辛うじて代替教育をしてきた、というところでしょうか。学習障害でも受け入れます、という学校でも、入試で苦手教科の足切をしない、というだけで、積極的配慮が無かったりします。定員割れだから入学させて、配慮出来る指導教員が居ない、という理由で転校、退学を促す、無責任な学校も有ります。定員割れで入学させた生徒なら、配慮しながら卒業面倒をみる覚悟が無ければなりません。健太君は不登校にならずに偉いです。諦めずに配慮を続ける小杉さんも。担任の先生が素人なら、研修をすれば良いだけの話。これからは専門家に頼らないナチュラルサポートが必要です。東大の発達障害の支援センターの精神科医や心理士は素晴らしいです。レポートの提出期限を守れない場合、教授と特性の情報共有して下さったり、の配慮が有りました。東大生は、支援して貰った事をあまり公表しないのかも知れませんが。
コメントありがとうございます!
ですよね。体制を整えないまま入学させるのは無謀にも程があると思いました。
きちんと整えられないのであれば、健常の子と一緒に学ばせる意味がないどころか二次障害にもつながる恐れもありますよね。
実際定員割れする私立高校のなかには発達障害児を積極的に受け入れる学校がいくつかあるようですが、しかるべき支援ができる人材がいるのかどうか気になるところです。
ドラゴン桜の学校は、これを機会に発達障害の子への支援体制ができるといいのですが。そこまでは描かれないのでしょうけど(;’∀’)
東大には本当にそういう支援があるのですね!うちの子とは縁遠すぎて知りませんでした。興味深いお話です。
こんにちは
肩治って良かったですね、太郎くんの飛んでけー利いてますね(*^-^)
ドラゴン桜観ないと駄目ですね。
治ってよかったです!四十肩だとどうしようかと思いました(;’∀’)
本当に「とんでけー」のショックで痛みが和らいだので、言葉のパワーってすごいなぁと思いました(^^)/