重度知的障害の子供に携帯電話は必要か?

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重度知的障害を伴う自閉症の息子に、通話機能のないiPhoneを渡した事については記事にしていますが、

今回は逆に、重度知的障害のある子供に通話機能のある携帯電話は必要か?ということについて書いてみたいと思います。

実はアメブロ時代に、以下のような記事を書いたことがありました。

知的障害の息子に携帯電話を与えない理由

現在は平日・休日、また外出時・自宅と場所も関係なく、自閉症の長男・太郎には常に大人(主に自宅圏内では私、学校では先生、放課後デイではスタッフさん)がそばにいる状態のため、太郎自身に携帯電話が必要となる場面が出てくることはありません。

知的障害がある子供でも、不測の事態が起きた際に携帯電話で自宅や学校に連絡できるスキルがあれば、携帯電話を持たせる意味もあるというものでしょう。

しかし、うちの太郎は言語発達遅滞があり、言語発達レベルは4歳児相当、しかも定型発達の4歳児ほどに流暢な会話はできません。

大人の助けをなくして電話で会話をすることなど不可能です。

不測の事態が起きた際に、誰かに助けを求めて電話をかける、ということはおそらく一生無理なのではないかと思います。

 

会話ができないのに携帯電話が必要な理由

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では電話で会話のできない重度知的障害者は携帯電話は不要だよね?

ということになりそうですが、実際には持たせている方もいるようです。

数年前になりますが、福祉作業所の事務員をしている知人から聞いた話です。

ある重度知的障害のある20歳くらいの利用者さんが、親御さんからキッズ携帯を持たされていたそうです。

彼はうちの太郎と同じで、親御さんと電話で会話をすることは不可能なため、携帯電話を持っていても通話はできません。

じゃあ何で持たせていたかというと、キッズ携帯にはGPS機能があるからだというのです。

作業所を何時頃出て家に向かったのか、途中で寄り道をしていないか、迷子になっていないか、など、何か不測の事態が起きた際にもGPS機能が付いていれば居場所がわかるからだと。

なるほど。確かに言葉の話せない子供(成人していたとしても😅)にとって、居場所を知らせてくれるGPS機能は重宝しそうです。御守り代わりにもなるし、これがあれば親御さんの安心感も段違いだろうと推察できます。

うちの太郎もいつか外を一人で歩く日が来るだろうから、その際はキッズ携帯を持たせればいいんだ、と思ったものです。

ちなみにキッズ携帯って大人でも持てるんですね😂

 

緊急電話へのイタズラが止まらない!

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「キッズ携帯いいね~」と私が言うと、知人はため息をつきながらこう言ったのです。

「それがそんないい事ばかりじゃなく、むしろ困ったことになっていてね」って( ゚д゚)

キッズ携帯は普通のガラケー(携帯電話)やスマートフォンと違って、誰にでも電話がかけられるわけではないんですね。

登録した相手だけに電話がかけられる仕組みになっているので、知らない人に間違って電話をかけてしまうということはあり得ないんです。

ただ1つを除いて。

ただ1つ、それは、

緊急電話番号

そう、110番、119番、118番です。

これはキッズ携帯の弱点ともいえると思うのですが・・・

キッズ携帯は緊急電話番号に通報することがいとも簡単にできてしまうんですよね(‘A`)

むしろ簡単にできるようになってなきゃ意味がない、という機能ではあるわけですが、緊急電話の意味がわかっていない人の手に渡るととんでもないことが起きてしまうわけで・・・。

そう、その重度知的障害のある彼は、たびたび緊急電話のボタンを押してしまうんだそうです。

それもわざと。

相手が出て何かしゃべるのが面白い、と思っているのかは知らんけど(゚з゚)

そして「もしもし!どうかされましたか??」と尋ねられてももちろん無言。

迷惑極まりないわけですよ😂

それで彼にこのままキッズ携帯を持たせておくのはあまりにも迷惑すぎるし、かといって何も持たせず丸腰で歩かせるのも不安。

どうしたもんかと悩んでいるんだと・・・。

わかる~。わかるそれ~。

他人事じゃない😂

緊急電話の機能をキャンセルできればいいのに、それはできないんだよね、困ったわー。と知人がブツブツこぼしていたんですけれども、実は昨今ではとってもいい商品が出てきていたんですね!

通話機能がない、つまりGPS機能だけの商品が!

 

GPS機能だけが必要ならこれ!

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ところでGPSっていうのは、それを持っている人の位置情報がわかる端末のことなんですけど。

位置情報がわかる仕組みはこちらに詳しく書いていましたよ✋

新学期に向け、みちびき対応の見守り位置情報端末が続々登場|利用者向け情報|みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)公式サイト – 内閣府

このサイトの中に、GPS端末がいくつか紹介されていました。

おそらくどのメーカーが出している機器も機能は似たような感じだと思うのですが、費用的な面、また通信の精度など総合的に判断すると、ソフトバンクから出ている「どこかなGPS」という端末が良さそうな感じがしますね。

 

お子様の行動をスマホで見守る

どこかなGPS

どこかなGPS

どこかなGPS 7つの機能

①現在地測位(自動)/いまどこ検索
②移動履歴
③ついたよ通知(GPS)
④いまここ連絡
⑤ただいま通知(Wi-Fi)
⑥はなれたアラート
⑦どこかなGPSを鳴らす

商品購入代金※2のみで2年間使い放題※3

位置検索をはじめ、どの機能をお使いいただいても追加費用はかからず、お財布にも安心です。
※1 ソフトバンクの4G LTEエリアでご利用いただけます。
※2 商品購入代金には2年間分の通信料金と端末代金が含まれます。
※3 3年目以降は、別途通信契約を締結いただくことで引き続きご利用いただけます。

どこかなGPS NC001 A (通信機能付き)通販|ソフトバンクセレクション (softbankselection.jp)より転載

いろいろ書いていますが、重度知的障害のある息子のカバンとかズボンとかに、にキーホルダーがわりに付けておけば、彼の位置情報がつぶさに分かるというシロモノです!しかも通話機能など余計なものが一切ナシ、という点が素晴らしすぎる!!

お値段は税込13200円で、2年間の通信料込みという明朗会計!笑

3年目以降も別途使用料金を支払うことで使い続けることが可能です。

 

この他、以下のGPSは概ね端末本体の代金が5000~1万円程度、1か月の使用料金(通信料)が500~1000円程度と、キッズ携帯を持たせるより、本体代金も通信料金も割安ですよね。

 

KDDIあんしんウォッチャー

KDDIあんしんウォッチャー

あんしんウォッチャー | au HOME デバイス | au HOME | au

 

まもサーチ2

まもオンラインストアより転載

 

【公式】子供見守りGPS 口コミ人気No.1【まもサーチ】 (mamosearch.jp)

 

みてねみまもりGPS

みてねみまもりGPS

【公式】みてねみまもりGPS | お子さまの成長をやさしく見守ります (mitene.us)

 

ファミリードット

FamilyDot (ファミリードット)

FamilyDot (ファミリードット) – 月額・契約不要ですぐ使えるらくらくGPS (family-dot.com)

 

AI みまもりロボット GPS BoT

GPS BoT公式ページより転載

 

【公式】GPS BoT | 日本一、多くの子供を見守るGPS (bsize.com)

 

利用を検討している方は、Amazonの各商品ページに口コミが載っているので参考にされるとよいかと思います✋

 

自治体によっては障害者・高齢者への貸し出しサービスも

最近はこうした便利なグッズがいろんなメーカーから出ていたんですね。

調べるうちに続々と出てきて驚きました。

また、こうした需要は障害者だけでなく、認知症のお年寄りにも有効だということで、自治体によっては障害者や高齢者にGPS端末を貸し出してくれるサービスもあるようです。(自治体により無料/有料、条件などが違っていますが)

もしお住まいの自治体にこうしたサービスがあるようであれば、まずはお試しで使ってみてもいいかもしれませんね(^^)

 

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重度知的障害の子供に携帯電話は必要か?” に対して6件のコメントがあります。

  1. ママリンコ より:

    GPS的に携帯持たせたりしてる方はおられましたね。
    どこかなGPSなんてあるんですね。それも、自治体で貸し出ししてくれるなんて
    靴の中敷きにの下にGPSを入れてる方もおられましたが、靴を履かずに脱走なんて話もありますもんね( T∀T)

    1. 稲倉サナ より:

      群馬県は前橋市、高崎市、太田市あたりは認知症のお年寄りにGPSの貸し出しあり、と情報が出てきますね。
      調べていたら靴の中にセットするGPSの件も出てきましたね。どこの自治体だったのかは失念しましたが。
      靴をはかずに脱走されたらお手上げですね~。
      でも体にGPS埋め込むのは怖いし( ;∀;)

  2. こー より:

    こんにちは
    今後このようなものが沢山出てくるんでしょうね、障害や高齢者にはとっても良いですよね。
    そのように思っていても私は、誰でも自由な行動が出来るといいなぁと、思っている。

    1. 稲倉サナ より:

      そうなんですよ、5年くらい経つとまるで浦島太郎のようです。次々と便利なものが出てきてビックリです!
      認知症のお年寄り対策としても良さそうですよね。こういうものがあると知っておけばいざというときに使えるかな、と。
      フランスでは認知症患者が自由に暮らせる村があるんですよ(^^)日本にもそうした村ができるといいな、障害者が自由に暮らせる村が。

  3. どん より:

    サナさんこんばんは。
    居間は便利なものがあるのですね~子どもだけでなくお年寄りにも対応できると聞いて成っとくでした。

    今は娘たちも大きくなったのでスマホですが、
    7,8年程前は次女にキッズ携帯を持たせていました。
    当時、誘拐事件が多発していたのにも関わらず主人の『毎月かかる金がもったいない』とGPS を付けなかった事を思い出しました…確か当時数百円?の安全をケチる人間に言葉を失いましたよ…

    あーイヤだ嫌だ、私の愚痴でサナさんのブログを汚してしまったかもー!

    1. 稲倉サナ より:

      どんさん、こんばんは~( ・∀・)
      重度知的障害の方や認知症のお年寄り向けには、機能を最小限にした端末がベストだと思うので、とてもいい商品が出てきたなぁ、と思いました!
      子供は障害の有る無しに関係なく、犯罪に巻き込まれがちなので、親としてはできることはしてあげたいですよね。
      そこいくと男親ってヤツは(苦笑)
      その愚痴、全面的に共感です!うちも似たような感じですから(゚з゚)

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