知的障害児の母親が夢見る「ギフテッド」

学習

出典:pixabay

おはようございます。

今日は、幼少期に息子に対して行っていた右脳教育について書いてみたいと思います🖐️

 

知的障害のある自閉症の息子は、5歳くらいまでほとんど一言も意味ある言語を話さない子供でした。

言葉を話さないだけならともかく、認知能力も乏しく、こちらの言う事の9割も理解していなかったように思います。

言葉や仕草でのコミュニケーションがはかれないということは、お互いにとってこれほどストレスがたまることはありません。

息子の他害が酷かったことも、言葉が話せなかったことが最大の原因だったということに後々気がつきました。

こういうタイプの子には、絵カードを使った療育をするのがスタンダードだと思うのですが、息子は絵にはほとんど興味を示さず(彼にとって絵本は読むより食べるもの🤣)

ただただ暴れまわる息子を前に、途方に暮れ、なす術もない毎日を送っていました。

 

そんなある日、転機が訪れました。

その当時、私の夫は朝6時頃家を出て、帰って来るのは深夜1時すぎという、大変ブラックな仕事に就いていて、自閉症の息子を含む幼児2人を私一人で面倒をみていました。

公的なショートステイサービスなどはあまり充実していない地域で、一時保育も激戦区でほぼ利用できず、絶望的なワンオペ育児によって私は日に日に病んでいきました。

それを見かねた私の母が、遠方から泊りがけで手伝いに来てくれたのです。

 

私の母は子供(孫だけでなく、世間一般の子供全般)が大好きで、息子のような手のかかる子供でも、嫌がることもなく相手をしてくれました。

母が家に来てくれた翌日くらいだと思います。

おみやげに持ってきてくれたある絵本を、息子は興味深そうに手に取り、じっと眺めていました。

 

五味太郎 あいうえおカード

こちらはカードタイプのものですが😅

 

しばらく眺めた後、絵本をぽいっと捨てて立ち去ろうとした息子を、私の母は引き留めて、横に座らせました。

そうして、「これは『あ』。これは『い』」と言って、読み聞かせてくれたのです。

最初はそわそわしていた息子も、意外にも大人しく座って聞き入っていました。

 

それから何度も何度も、母は滞在中にあいうえおの絵本を読み聞かせてくれました。

息子があいうえおの絵本をお気に入りになった頃には、母は今度は鉛筆と画帳を息子に渡し、「あいうえお」を書くように促したのです。

最初は母が文字を書いて、次に息子が書く。

それを繰り返しているうちに、息子はひらがなを書くことが「こだわり」と化して、毎日のように熱心に文字を書くようになりました。

こうして、言葉がまったく話せない3歳の息子は、幼稚園に入る前にはひらがな50音全部書けるようになっていました。

大変手のかかる息子に、深い愛情を注ぎ、辛抱強く相手をしてくれた母には感謝をしてもしきれない思いです。

それに私だったら、こんな状態の息子にひらがなを教えてようなんて思いつきもしなかった。

 

…それにしても。

知的障害が結構重いので、これまで全く考えもしなかったことだけど、

うちの息子タン、まさかの

ギフテッド?とかー。

ギフテッドは「先天的に、平均よりも、顕著に高度な知的能力を持っている人のこと」で、諸説があり、知的障害のある人のことを含めいない説もあるようなので、厳密に言うと、

うちの息子タン、まさかの

サヴァン症候群?

ってことなのですが。

サヴァン症候群とは

自閉症スペクトラムなどの障害がありながら驚異的な記憶力や曜日、暦の計算などの突出した能力を持つ人たちのことをいいます。

 

最近では山崎賢人くんがドラマ「グッドドクター」で演じた役がサヴァン症候群でしたよね。

幼児期、療育仲間の息子さんの中にいたのですが、

100ピースくらいの真っ白のジグソーパズルを、数分で組み立てることができる、という子。

サヴァンだったのかはわかりませんが、結構な特殊能力ですよね。

息子が知的障害で生まれてくると、

いろんな面で普通の子供に比べてものすごく遅れていて、

ため息が出る毎日なんです。

 

でも、そんななかでちょっとでも、息子の意外な才能的な片鱗が見え隠れすると

え?サヴァン?まさかのサヴァン?

みたいに妄想して喜んでいました😅

 

実はうちの子天才ー?みたいな。

まっ、ただの幻想にすぎませんでしたが🤣

 

さっ、現実をちゃんと見て、ジグソーパズルみたいに散らかった部屋(;’∀’)を掃除してきます~。

 

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知的障害児の母親が夢見る「ギフテッド」” に対して6件のコメントがあります。

  1. にゃんこ より:

    本当に素敵なお母様ですね。
    愛溢れるお母様。
    私もそんなお婆ちゃんになりたいです。
    って、予定はないけれど。
    大学三年になった息子がすでに「俺は結婚出来ない。彼女もできない」と宣っております。
    可哀想

    1. 稲倉サナ より:

      うちの母は自慢の母です。
      とても優しくて自己犠牲の強いタイプ。
      母にはずいぶん助けられてきました。感謝しかないです。
      ちなみに私は結婚は人生の墓場(本来の意味とは違いますが)だと思っているクチなので、次男は一生独身でいいんじゃない?って思ってます。

  2. 稲倉サナ より:

    >happyさん
    コメントありがとうございます(*'ω'*)
    お孫さんのこと、とても大切に思っていらっしゃるんですね。私の母も息子に障害があるとわかったときは、いろいろ調べてくれていたみたいです。本当にありがたい存在だと思います。離れていても、お気持ちは伝わると思いますよ(*^-^*)

  3. happy より:

    孫は4歳ですが言葉はまだありません。目を合わせてくれる事もありません。殆ど歩く事もありません。光る物や揺れる物を見てよく笑います。
    滅多に会えないし会えても短い時間です。が、私も孫に平仮名を教えてみたいと思いました。

  4. 稲倉サナ より:

    >自分軸トレーナー♡さん
    コメントありがとうございます!
    そうなんです、母は本当にすごい人です。
    無償の愛を注げる人だと思います。
    絵本の件は、私自身は気が短いので(;'∀')真似できないなぁと思いつつ。
    今でも帰省しると子供たちを可愛がってくれる母です。その存在にとても助けられています。

  5. なんだか、お母様に、心の余裕を感じました♪。.:*・゜♪。.:*・゜♪。.:*・゜
    そんな方に育てられた、サナさんも、お孫さんの息子さんも、幸せですね(*´∀`)
    お母様は、無理矢理とかでなく、なんとな~く、自然体で絵本から始められて、様子見ながら字を書く事に促されと、、、私にはとても真似できないな、、
    素敵だな♡と思いました(^^♪

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