歩かない息子。歩かせられない息子。

出典:pixabay

厳密に言うと「歩かせられない息子」ですが😂

 

幼児期、自閉症の息子はとても多動でした。

感覚過敏もあるのか、親であっても手をつなぐことは完全拒否。

外に出すと、手を振り解いてパーッと一目散に走って消えてしまいます。

「手をつないでゆっくり散歩」などということは我が家では考えられないことでした。

 

かといって家にいても多動がおさまることなく。

家中のものを片っ端から破壊していくため、息子が起きて10分もすると、家の中は空き巣に入られたような状態になるのです。

それに耐えきれず、雨の日も風の日も、毎日息子を連れて外に出ていました。

 

外を歩くときは必ず息子をベビーカーに乗せていました。

乗せていた、というより、括り付けていたという方が正確だと思います。

逃げられないように。

我が家には年の近い幼児がもう一人いたので、双子用ベビーカーに2人を乗せての外出です。

 

その当時、夫の仕事がかなり忙しく、朝は子供が目を覚ます前に家を出て、帰ってくるのはたいてい深夜の1時頃でした。

土日は基本休みですが、休日出勤のこともあり。

そんなわけで日々の悩み事を話す時間すらもない(現在のようにLINEのようなツールもない)

父母は遠方で助けてもらうこともできず、保育園(私は当時在宅ワークをしていた)も待機児童が多い地域で預けられず、一時保育はチケットぴあ状態の激戦区。1~2か月に1回預けられれば御の字という状況です。

頼る人など誰一人いない。

完全なるワンオペで幼児2人を育てていました。

 

我が家は歩いて行ける範囲に遊べる場所が少なく、ベビーカーで行ける範囲が限られてしまうため、外出はいつも車にベビーカーを乗せて遠出をしていました。

 

なぜ「遠出」かというと、近くの公園には軒並み行けなくなってしまったからです😂

息子は多動のうえ他害もあり、公園で他の子供に噛みついたり、ジャングルジムから背中を押して突き落とそうとしたりすることが毎回のようにあり、そのたびに平謝りし、その公園は出禁となり、気がついたら遠く、遠くの公園へ。

 

それも朝いちばん、誰も遊んでいない公園を目指して車を走らせる毎日でした。

そして人が集まってくると逃げるように公園を去りました。

まるでジプシーのような日々でしたね…。

 

この頃は息子のことを「可愛い」なんてまったく思えませんでした。

家にいても地獄。外に出ても地獄。

破壊したり人を傷つけたりしないよう、影のようにぴったりくっついて息子を追いかけることに、心底疲れ果てていました😂

 

私が唯一安らげたのは、完全個室で人様に迷惑をかけることもない、車で移動している時間だけでした。

 

懐かしいですね。

今はもう一人で歩かせても大丈夫になり、ジプシーのような生活にも終止符を打つことができました😊

もう二度とあの頃の地獄のような日々には戻りたくありません。

 

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