幼稚園と療育の両立③
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太郎は幼稚園に入園すると同時に、週1回、幼稚園をお休みして民間の療育施設に通うようになりました。
車で片道1時間かかる場所だったので、移動時間だけで往復2時間。
しかしながら、その療育施設にはやはり往復2時間近くかけて通っている親子は少なくありません。
どの親御さんも、地域の療育センターのやり方では満足できず、より子供にとって有益な内容の療育を施してくれる場所を求めて集まってきた方ばかりでした。
以前書いたブログでも触れていますが、通っていた療育施設はこんなところでした。
●1クラス7~10名程度の子供に心理士2名
●カリキュラム:時間内に集団指導と個別指導の両方を行う
●療育内容はTEACCHプログラムをもとに構築
●週1回。朝9時スタート12時終了。給食無し(訓練の一環としてオヤツを食べる時間あり)
●完全親子分離
ちなみにTEACCH(ティーチ)プログラムというのは
TEACCHプログラム自閉症当事者や家族の生活を生涯にわたって支援していくためのプログラム。
学習や生活において環境設定やスケジュールを提示することにより、何をすべきかをわかりやすく構造化・提示することで、自立した生活が送れるように支援する。
詳しくはLITALICOさんのサイトに紹介されています。
その療育施設ではかなり本格的なTEACCHプログラムを用意していました。
まず、部屋の配置がTEACCHの考え方にのっとり、活動する内容によってエリア(部屋)が分けられていました。
ワークエリア
朝の会&お帰りの会を行う部屋。机と椅子が人数分用意されている。学校の教室のようなイメージで、ホワイトボードがあり、1日のスケジュールが絵カードで示されている。個別療育もここで行う。
プレイエリア
主に運動をするための部屋。ボールプールやマットなどのほか、感覚統合療法を行う場としても活用。
上記の2部屋の他、パニックを起こした際にクールダウンを行う部屋もあったかと思います。
子供たち(7~8人)はワークエリアで朝の会をすると、絵カードを使って1日のスケジュールを確認します。
集団で一緒に行うプログラムと、心理士さんとマンツーマンで行うプログラム、その両方が約3時間の中にちりばめられていました。
集団のプログラムではお絵描きや工作、音楽、運動、オヤツを食べる、といったことを、全員が足並みをそろえて行っていましたが、個人のプログラムではその子のレベルに合わせ、心理士さんと1対1でOT・STにあたる療法を行っていました。
OT(作業療法)
遊び・勉強・体育などの活動を通して心身の発達を促す。見る・聞く・触るなどの感じとる力を伸ばす感覚統合療法も含まれる。箸の使い方や着替え、食事などの日常的な動作の習得、書字・はさみ・お絵かきなどの作業で手先の細かい動きを修練する。
ST(言語聴覚療法)
言葉やコミュニケーションの発達の遅れ、発音の異常、聴覚障害など、言語障害のある子供に対し、言語・発音、認知訓練などを行う。
ここでの療育はどちらかというと、集団での療育よりも個別の療育に力を入れていた、という印象でした。
形としては集団でのプログラムもありましたが、
全員が揃って指示に従える
ということよりも、
全体で揃ってなくてもかまわないので、個々が指示通りに従えるように指導していく
というタイプのものでした。
週に1回ではありましたが、太郎が療育に通うようになり、それまでできなかったことができるようになってきました。
例えば、
・着替えがスムーズにできるようになる
・工作や絵画などのプログラムに参加できるようになる
・お弁当をスムーズに食べられるようになる
など、目に見えた変化も出てきていましたが、一番「変わったな」と思ったことは
マンツーマンでの指示に従えるようになった。
ということです。
療育に通う前の太郎は、集団行動はおろか大人の指示に対して一切興味を示さず、指示に従えることはほんのわずか、といったお粗末な状態でした。
ところが療育に通ううちに、1対1の状態であれば指示に従えるようになったのです。
これは大きな躍進でした✨✨
幼稚園でも、担任の先生と1対1であれば指示に従える場面も増えて、スローステップではありますが成長を感じられるようになったのです。
しかし
太郎は相変わらず、先生1人が子供たち全員に行う一斉指示に対しては従うことができず、1人でふらふら自由気ままに過ごしていました。
それは、幼稚園に入園してから1年経ったときのことでした。
療育の効果を実感しつつも、現在通っている施設だけでは足りない、と思い始めた私は、年中からもう1か所、別の療育施設に通うことを決意したのでした。
④に続きます(‘ω’)ノ