児童相談所のお世話になったときのこと

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いつもブログを読んでいただきありがとうございます。

子供がある程度大きくなり、やっと昔の辛かった日々のこともこうして語れるようになりました。

今は大変でも、大きくなれば随分楽になることが多いので、幼少期の大変なお子さんを育てていらっしゃる方に、少しは希望をもってもらえれば…みたいな感じで書いていましたが。

発達障害といっても十人十色、みんなが同じように成長し、大きくなれば楽になるとも限らないので、

あまり無責任な発言をブログでしてはいけないなと感じました。

私のブログを読んで不快に感じた方がいらっしゃったら、本当に申し訳ありません。

ちなみにうちの場合ですが、幼児期よりも中学生の今、

自閉症の息子を育ててきて「楽になった」と思う具体的な理由は

「他害が減ったこと」です。

減った、というのは、完全になくなってはいないからです。

中学生になってからも3回、人に噛みつきました。うち1人は同級生にです。

幼児期の一番ひどかった時代は年に数十人に噛みついていたので

年間数十人→年間3人に大幅に減った。これがうちの息子の約10年後の成長です。

さらっと書いていますが、他害はもちろん、障害があるからといって許されるものではありません。

なるべく人に噛みつかないように、できる限り影のように後ろから付いてまわっていました。

でも就園後はやはり幼稚園や学校で、私の見ていないところで噛みついていました。

他害なんて言って、傷害罪じゃないか。そんな狂暴な子供を幼稚園や学校にに入れるな。家に一生閉じ込めておけよ、と言われても仕方がないと思っていました。

実際私はかなり精神的に追い詰められていて、幼児期は息子が他の子に噛みつくたびに、半狂乱になって息子を叱りました。叱った、といえば聞こえがいいですが…

世間に申し訳ないからこのまま子供を生かしておいてはいけないとか、もう普通の精神状態じゃありませんでした。

ついには子供を殺してしまいそうなところまで追い詰められて、私は泣きながら保健師さんに電話をしました。

「このままでは子供を殺してしまう。助けて」

 

私は一人きりの育児でノイローゼになっていたんだと思います。

そうしたら、児童相談所の人たちがうちにやってきました。

具体的に子供に虐待が加えられていた跡があったわけでもないので、子供は連れてはいかれませんでしたが、それから児童相談所から派遣された相談員が毎週来てくれるようになりました。

その頃がピークです。

思い返すだけで今でも涙が止まりません。パソコンを打つ手が震えます。

中学生になった今も、やはり言葉を自由に操れない(会話スキル1~2歳児レベルです)ストレスから他害が出てしまったようです。他害が出てくると私は絶望的な気持ちになりますが、年間数十回やっていたときに比べると、各段に気が楽なのです。

今年に入ってから会話スキルがUPしたこともあって、息子はとても落ち着きました。

もう他害はしないだろうと思います。

だから今、こうして平静な気持ちでブログを書けています。

でも、こうした体験談も参考になると言ってくださる方もいれば、嫌悪感を感じる方もいる。

誰かのためになっているのであればいいけれど、誰かを傷つけているのであればそれは本望ではないので

ブログを書くということについて、その影響について、今日ずっと考えています。

答えは出ていませんが。

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児童相談所のお世話になったときのこと” に対して12件のコメントがあります。

  1. 稲倉サナ より:

    >るるさん
    コメントありがとうございます(*'ω'*)
    お子さん、5歳なんですね。
    うちは2~6歳までがいちばん大変でした。
    ブログに書いてあるとおりです。あの頃は眠ったまま目が覚めたくないと毎日朝が怖かったのです。
    今も同年代の子に比べれば大変な方だとは思いますが、各段に楽になりました(^^)
    周りの方にたくさん助けてもらったおかげです。
    どうか、自分一人でがんばりすぎず、周りの方の手を借りるようにしてくださいね。
    うちは私一人の力では無理でした。
    いろんな人に助けてもらっての、今の息子だと思っています。

  2. るる より:

    色んな信じられないような体験をされてたのですね。
    我が子は今5歳…まさに大変な時期です。
    励みに頑張りますね。。

  3. 稲倉サナ より:

    >ゆうさん
    コメントありがとうございます(*'ω'*)
    難病のお子さんがいると、気が張りますね。私のお友達にも、健常ですがお子さん2人がとても珍しい難病を発症し、毎日食べるものから通学のフォローまで、本当にいろいろと苦労なさっているようです。共有できる人がいないのは辛いですよね。自閉症は同じ境遇の人が多いので、そういう点では救われます。ただ、息子は誰かの介助がなくては生きていけないので、将来がやっぱり不安です。考えるのが怖いですよね。ゆうさんのお子さんの治療法が見つかることを心から願っています。

  4. 稲倉サナ より:

    >さびいぬさん
    コメントありがとうございます(*'ω'*)
    お子さん、今小学生くらいでしょうか?
    うちは会話スキルが極めて低いことが他害の原因だったようです。他害の原因も人それぞれだとは思いますが、うちは去年、他害(人に噛みつく)のほかに深刻な問題行動もでてきて、正直なところ去年は精神的に参ってました。それでも幼児期に比べると大したことではないのですが、体も大きくなり、とにかく周りに迷惑をかけてはいけないと思い、投薬(向精神薬)に踏み切りました。投薬がよかったのか、会話スキルがあがったおかげかはわかりませんが、今とても落ち着いています。
    他害は、本当につらいですよね。私には一番辛いことでした。わかってくださる人がいると、本当に励みになります。

  5. ゆう より:

    小学生の子どもがいます。
    小さい頃に難病を発症し数年前は入退院を繰り返し病院に住んでいるような日々でした。
    今は少し落ち着いていますが、完治は不可能で治療法もなく稀な病気で相談する人も場所もありません。
    痛い、苦しいと泣き叫ぶ姿を見ているしかない辛さと、治る保証もない未来に希望が持てずにいます。
    心中する気にはなれず、家族を残して自殺する気もありません。ただ、早く寿命を全うしてここからいなくなりたいと毎日思います。
    子どもの状況は違いますが、サナさんが辛かった時期を乗り越えて前向きにお子さんたちに向き合っている姿に勇気をもらっています。
    どうかブログ続けてください。

  6. さびいぬ より:

    はじめまして。
    今までのブログを読ませていただき、
    とても大変でしんどい日々だったと思いました。今は、落ち着いたようで良かったです。うちの息子は、ADHD と自閉症があります。他害もあり、幼児期は毎日が地獄でした。今でも肩身がせまいです。
    稲倉さんのブログが励みになりました。
    療育のママ友にも、なかなか言えないし うちの子はここまでじゃないからと言われることもありました。
    私が仲間がいたと思いうれしくなりました。
    ゆっくり更新でもいいので、ブログやめないでください。

  7. 稲倉サナ より:

    >citrustomcatさん
    コメントありがとうございます(*'ω'*)
    私も子供が小さい頃は本当に藁をもつかむ思いで、情報を探していました。発達障害は十人十色なので、なかなか自分の息子と同じタイプ・状況は見つからず。それでも断片的に参考になることは多かったので、息子が今年やっと落ち着いてきて、私も心に余裕ができたので、何か少しでも参考になることが書ければいいな…と思いました。
    でも本当は私、辛いことではなくて、楽しくて笑えることばかりを書きたいんです。悲しいことや辛いことを書くと、その時の気持ちに戻ってしまって、過去の自分を責めたりして…。
    ブログを書くのはなかなか、大変なことだと今更ながら知りました。今日はちょっと重い話を続けて書いたので、明日は軽めの、笑える話を書きたいと思います(笑)

  8. 稲倉サナ より:

    >りくちゃんママさん
    コメントありがとうございます(*'ω'*)
    昨年は息子の状態が悪く、私もかなりやさぐれていたのですが(笑)、今年はちょっとびっくりするくらい落ち着いて(でも多動ですが。笑)、私も今は少しのんびり生活を楽しんでいます。うちも次男の方はまた違った悩みがいろいろあって、障害あるなし関係なく、人生修行だなぁと思います。りくちゃんママさんのように、こう、障害の垣根を超えたところでのご意見、とても嬉しかったです。ありがとうございました(^^)

  9. citrustomcat より:

    私がアメブロを知ったのは、自閉っ子を育てている人のブログをたまたま発見したからですが、同じような境遇の方の体験談にとても勇気づけられました
    地獄のような幼少期のこと、睡眠障害の子供に向精神薬を飲ませている人、追い詰められて児童相談所に連絡した人、夜中に飛び跳ねる子供を叩いてしまった人、どれも他人事とは思えませんでした
    療育先の仲間たちとも、ここまで深い話は出来ないと思います(障害の重さが違うので)
    我が子の行く末、就学先のこと、療育のこと、小児精神科など
    誰にも言えないような話も、私にはとても参考になりますし有難いです

  10. 私にも息子がいます。
    ある方のブログ内容を拝借すると
    健常児系です。
    ですが、五体満足に生まれても
    成長するとともに、次から次へと
    形の違う悩みが湧いてでます。
    親として悶々としたり、眠れない夜が
    続いたりと不安定になり涙することも
    逆に成長することで増えてきたようにも思います。
    せなさんのブログを読んで
    想像することさえ難しかった障害を持つ
    お子さん、そして親御さんの毎日の生活が少しですが想像し理解でき
    自分自身の心の持ちようにも変化が出てきたのを感じます。
    お互いを知ること、知りたいと思うこと
    って大切ですね。
    ですから、これからも ゆっくりのペースでよいので
    さなさんと息子さんの物語を綴って下さい。楽しみにしている私のような方
    沢山いらっしゃるはずです!

  11. 稲倉サナ より:

    >かなママさん
    コメントありがとうございます(*'ω'*)
    そんなそんな(;'∀')文才というほどのものもないですし、妬まれているとかそういうことも全くないんです(;'∀')
    ただ、今回ブログを書くようになったのをきっかけに、アメブロの他の発達障害児のママたちのブログを読む機会が増えて、なんというか、いろんな想いを抱えて毎日がんばっている方ばかりで…そういう姿を垣間見るにつけ、なんとなく私のブログってどうなのかな、と思った次第です。内容も含めて、ちょっと立ち止まって考えてみようかな、と。急にやめたりはしませんが。今仕事が忙しいのもあるので、明日は軽めの1本を予定しています。
    でもありがとうございます、コメント嬉しかったです(*´ω`)

  12. かなママ より:

    サナさんは頭も良く(賢く)文才もあり理路整然と記事を書ける為、妬まれる事があるかもしれませんが、記事を毎日の希望として泣きながら読ませて頂いてる私としては絶対にやめて欲しくないです(T_T)

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